研究課題/領域番号 |
20K08213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2023) 東北医科薬科大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
生田 和史 金沢大学, 保健学系, 教授 (60512184)
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研究分担者 |
石岡 賢 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50305356)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サイトメガロウイルス / 先天性感染 / 経胎盤感染 / ウイルス / 胎内感染 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中のサイトメガロウイルス(CMV)初感染は高率に胎児へ先天性サイトメガロウイルス感染を引き起こし、死産・聴覚障害・精神発達遅延などを生じている。しかしCMVの経胎盤感染メカニズムの詳細が明らかにされていないため、ウイルス感染を阻止する方法は開発されていない。母体-胎盤-胎児間の特異な環境下における新たなCMV感染機構の解明により、先天性CMV感染の撲滅を目指す。
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研究成果の概要 |
サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus, CMV)は成人の多くに感染している。高率に胎内感染を起こす病原体であり、新生児の0.3%に先天性感染を起こしている。その一部では黄疸・肝脾腫・脳内石灰化・聴覚障害などを伴っている。出生時に無症候であっても、成長に伴って障害が発生することもある。 本研究では、胎盤環境がCMV感染に及ぼす影響を検討した。胎盤特異的なマイクロRNAであるC19MCを導入した細胞において、CMVが効率的に産生されることが分かった。C19MCによって発現抑制される宿主遺伝子を同定し、当該遺伝子の直接的な抑制によりCMV増殖が選択的に誘導される可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先天性CMV感染は全出生の1/300と高頻度で生じている。顕性感染例については平成30年1月から尿を用いたウイルス検出が保険適用となった。米国では低体重や聴覚障害等を有する新生児を対象とした、ウイルススクリーニング検査が義務化される州が増えている。先天性CMV感染についてはAMED研究班や患者会が設立され、予防・治療に関する研究が強く求められている。 胎盤で高発現するマイクロRNAの多くはC19MCである。近年、C19MCは胎盤の形成や生理機能維持に必要であることが分かってきた。しかしウイルス感染との関わりは解明されていなかった。本研究成果により胎内CMV感染の機序の一端が解明された。
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