研究課題/領域番号 |
20K08222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
水間 広 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 客員研究員 (00382200)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 母体免疫活性化 / 自閉症スペクトラム障害 / マウス / ミクログリア / イメージング / 自閉症 / 統合失調症 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症スペクトラム障害(ASD)の病因に、周産期の神経免疫機構異常の関与が示唆されているが、生後の社会性行動異常との関連は未だ不明な点が多い。我々は母体疑似ウイルス感染により再現された病態モデルマウスを無麻酔下による脳機能イメージング法(PETやfMRI)を用いて同一個体で長期間追跡した結果、正常発達マウスと比較して神経機能ネットワークや糖代謝活性異常を見出し、また、ASD患者研究と同様の結果が得られた。本研究では、モデルマウスの生後神経機能ネットワーク異常と脳内ミクログリア活性による神経シナプス形成異常との関連性を調べ、ASDの病態メカニズムの一端を明らかにする。
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研究成果の概要 |
自閉症スペクトラム障害(ASD)のような神経発達障害の病因の一つに胎児期における神経免疫応答の影響が知られている。本研究ではASDの病因基礎研究の一環として、胎生期神経免疫応答により生じる脳内炎症状態が生後脳シナプス形成へどのように影響を及ぼすかについてPETイメージングを中心に検討した。マウス妊娠12.5日目にPoly I:C投与し、出生した雄性マウスを対象とし、成長後、社会性行動、固執行動に異常を認めた個体をシナプスおよび炎症のPETイメージングを実施した。現在、正常に発達したマウス群を対照に行動と脳機能異常との関連性について解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では神経発達障害の病因基礎研究の一環として、脳神経発達障害のヒト病態を模した動物(病態モデル)を用い、生きたまま脳機能を調べる生体イメージング研究である。イメージングには陽電子断層撮影(PET)装置を用い、放射線を放出する元素を標識した化合物を動物へ投与し、体内からの放射線を検出することで画像化する。脳内での炎症や脳組織構造に重要なタンパクの密度を画像化・解析し、自閉スペクトラム症などの神経発達障害で特徴的な社会性の行動異常との関連性を調べ、病態メカニズムの一端を明らかにする。本研究により、将来、これら障害の早期の診断や新たな治療介入法の一助となることが期待される。
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