研究課題/領域番号 |
20K08234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
長谷川 龍志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80438217)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 早産児 / 低出生体重児 / 拡散テンソル画像 / 拡散強調画像 / 脳室内出血 / トラクトグラフィー / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
早産児(妊娠37週未満で出生)では脳性麻痺など後遺症のリスクが正期産児よりも高い。しかし、臨床で撮影する頭部MRIではこのリスクを予測するには不十分である。拡散強調画像を用いた特殊な解析方法(拡散テンソル画像、NODDI)では、通常の頭部MRIでは検出できないような微小な脳障害を検出できるとされる。早産児に対して拡散強調画像を用いて修正40週前後という早い段階での脳実質障害の程度を評価し、さらに神経学的予後(後遺症の有無など)を追跡することで、早産児の神経学的予後を予測できるかを検討する。
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研究成果の概要 |
早産児は脳室内出血のリスクが高いとされているが、軽症の脳室内出血が将来の神経発達予後に影響するかは明らかになっていない。 我々は満期産相当時期での拡散テンソル画像の定量的パラメータを用いて、軽症の脳室内出血がある群、ない群で、早産児の大脳、小脳の障害の程度を評価した。また、この2群間に神経発達予後について比較を行った。今回の研究は、軽症の脳室内出血が小脳白質を障害すること、3歳時の運動機能、認知機能を低下させることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで早産児の軽症脳室内出血は神経発達予後に影響するかどうかは明らかにされてこなかった。我々の研究により、軽症の脳室内出血であっても小脳白質が障害されることが明らかとなり、その小脳白質への障害が将来の運動機能、認知機能に影響を与えることがわかった。このことから、早産児で脳室内出血を認めた場合、軽症であっても慎重な発達フォローアップが必要で、早期のリハビリテーション介入を検討すべきであると考えられた。
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