研究課題/領域番号 |
20K08287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
阪森 亮太郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (10644685)
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研究分担者 |
巽 智秀 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20397699)
疋田 隼人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20623044)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂肪生成 / 脂肪細胞 / 脂肪肝 / 細胞内輸送 / 肝細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
肝細胞の代謝機能の解析や、腸管上皮細胞における幹細胞・細胞極性のメカニズムに関わるsmall GTPaseのひとつであるRab11aは小胞のリサイクリングを制御する分子であるが、細胞極性や、受容体を含む膜蛋白の再利用など、細胞の機能・構築に重要であることが知られており、申請者はRab11aが炎症や発癌、免疫に関与することを見出してきた。本研究では、肝細胞特異的Rab11aノックアウトマウスを用いて、肝細胞における細胞内物質輸送ネットワークの視点から肝内の炎症から肝線維化への細胞内輸送の関与における分子機構の解明を目的として研究を行う。
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研究成果の概要 |
間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化には、外部刺激が必要である。Small GTPaseであるRab8が制御する輸送ネットワークが間葉系組織の分化に与える影響については解明されていない。本研究では、Rab8欠損マウス胎児線維芽細胞(MEF)において脂肪細胞への分化が阻害されることを示した。Rab8aおよびRab8bを欠損したMEFの検討から、Rab8は分化MEFのWntシグナルを減衰させ、またRab8a-/-, Rab8b KD MEFでは脂質滴の形成が阻害され、繊毛の形態異常を認めた。これらより、細胞内輸送が、間葉系細胞においてWnt受容体を介して、脂肪形成の誘導を制御することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、慢性肝疾患の原因の一つであり、NASH は肝硬変や肝細胞癌に進展しうる。我が国におけるNAFLD の有病率は9~30%、NASH においては3~5%と推定され、ともに増加傾向と推測されている。NAFLD/NASHは内臓脂肪と関連し、脂肪細胞の発生についての理解が脂肪肝に対する加療において不可欠である。我々は細胞内輸送の観点から、脂肪細胞の分化誘導について検討を行った。本研究成果は脂肪肝成立メカニズムを理解する上で意義があると考えられる。
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