研究課題/領域番号 |
20K08311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
馬場 英司 九州大学, 医学研究院, 教授 (00315475)
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研究分担者 |
有山 寛 九州大学, 大学病院, 助教 (80713437)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 消化器癌 / 腫瘍免疫 / 三次リンパ組織様構造 / 疲弊T細胞 / 免疫チェックポイント阻害 / 腫瘍微小環境 / イメージングマスサイトメトリー / 腫瘍浸潤リンパ球 / CD4陽性T細胞 / 消化器腫瘍 / 胃癌 / リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌組織の中には様々な種類の免疫細胞が入り込んで抗腫瘍免疫を担っています。これらの中には三次リンパ組織様構造(TLS)と呼ばれる、免疫細胞が集まった構造体を形成している場合がありますが、これが抗腫瘍免疫においてどのような機能を果たしているのか、またこの構造体を構成している免疫細胞の種類はどのようなものかなどの詳細は明らかになっていません。本研究ではこのような腫瘍組織に侵入して免疫反応を起こしている細胞群を詳細に解析して、治療効果の予測や新たな治療戦略の開発に役立てることを目的としています。
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研究成果の概要 |
消化器癌細胞の近傍に存在する三次リンパ組織様構造(TLS)は複数の免疫細胞が集簇して構成されているが、腫瘍を制御する上でTLSが果たす機能は、その構成細胞により異なることが予想されていた。本研究ではイメージングマスサイトメトリーの手法を用いて、消化器癌症例のTLSを構成する細胞を同定、そのTLS中の割合を測定し、特定の表現型を示す疲弊前駆CD8陽性T細胞の多寡が免疫療法への反応性と関連することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化器癌組織のTLSは腫瘍細胞傷害作用を持つT細胞に加え、B細胞や樹状細胞等の抗原提示細胞により構成されることから、腫瘍特異的Tリンパ球を感作し活性化する機能が示唆されている。腫瘍免疫におけるTLSの機能を解明し、これを標的とした治療開発をする上で、TLS構成細胞の詳細な機能的役割を知ることが重要である。本研究では、様々な疲弊状態を呈する細胞傷害性T細胞のうち、特に疲弊前駆CD8陽性T細胞がTLS中に多い食道癌症例では免疫療法が有効であることを示した事から、免疫療法において重要な免疫細胞集団の解明につながると考えられる。
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