研究課題/領域番号 |
20K08351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
池原 早苗 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (50598779)
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研究分担者 |
山口 高志 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (60626563)
東 和彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 技術専門職員 (80422260)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 膵臓の病理 / 膵炎 / BKウイルス感染 / 遺伝子改変マウスモデル / BKウイルス / 不顕性感染 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、常在性・不顕性感染のBKウイルスに着目し、膵炎の発症に関係する証拠を得ることである。申請代表者の作製したトランスジェニック(Tg)マウスは、ドキシサイクリン(DOX)依存的にBKウイルスのLarge T(BK-LT)抗原を膵臓特異的に発現する。DOX投与によりBK-LTを膵臓に発現させたマウスは、速やかに膵炎を発症することを見出している。本研究では、高脂肪食などによる膵炎の増強効果を検討して膵炎発症の病理に迫るとともに、BK-LTを特異的に検出できるモノクローナル抗体を作製して病理解剖で採取されたヒト膵組織を解析し、臨床病理学的なエビデンスの収集を行う。
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研究成果の概要 |
常在性の不顕性感染症とされてきたポリオーマウイルス科のBKウイルスについて、ヒト膵組織への感染と慢性炎症、萎縮・線維化への関与の可能性を見出した。そこで、膵臓特異的かつドキシサイクリン依存的にBKウイルスのLarge T抗原(BK-LT)を発現する遺伝子改変マウスを作製して解析し、BK-LTの発現が膵管障害の原因となることを明らかにするとともに、膵萎縮・線維化への進展を確認したことで、BKウイルス感染は膵炎の原因になると結論している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、Large T抗原を発現させたマウスの解析から、膵炎発症には家族性膵炎の原因遺伝子として知られるPrss1の発現亢進が存在し、線維化へと至ることを実験的に証明したことにある。これらのことは、BKウイルスに対する感染予防や治療の必要性について科学的エビデンスとなるものである。社会的意義は、得られた成果をもとに重症化に備える「膵炎診療のスキーム」が構築されることで、家族性膵炎をはじめ、飲酒行動や代謝異常などでハイリスクとされる患者に対する予防戦略の一つを提案できたと考えている。
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