研究課題/領域番号 |
20K08376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 友春 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60868024)
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研究分担者 |
中川 勇人 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00555609)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 胆管癌 / 脂質生合成経路 / SREBP / 肝外胆管癌 / 脂質生合成 / オルガノイド / ビタミンD誘導体 |
研究開始時の研究の概要 |
切除不能胆管癌は予後不良であり、新規治療法の開発が急務である。癌細胞は固有の代謝変化を生じていることが知られており新たな治療標的として注目されている。我々はこれまでに、特に肝外胆管癌進展において脂質生合成経路活性化が重要な役割を果たすことを見出した。本研究では独自の胆管癌マウスモデルおよび胆管癌患者由来オルガノイドを用いて病態進展における脂質生合成経路の役割解明を進めるとともに、抗癌活性を有する新規SREBP阻害剤をスクリーニングし、臨床応用へ向けた前臨床試験を行う。
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研究成果の概要 |
切除不能胆管癌はきわめて予後不良であり、新たなストラテジーによる治療法開発が急務である。これまで我々は独自の様々なマウスモデルを用いて肝胆道癌の代謝変化について解析してきたが、特に肝外胆管癌進展においてSREBPを中心とした脂質生合成経路が重要な役割を果たすことを見出した。さらに本研究では、マウスモデルおよびオルガノイドを用いてその機序について解析するとともに、新たに同定した新規SREBP阻害剤が肝外胆管癌に対して有効な可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コレステロール代謝抑制の肝外胆管癌への効果については、ヒトにおいても近年スタチンによる発癌抑制および予後向上の報告がなされた(Lavu S, et al. Hepatology. 2020)。興味深いことに、このスタチンの効果については肝門部胆管癌よりも遠位胆管癌において予防効果および予後改善効果が顕著であることが示されており、本マウスモデルの所見と合致する。また本年胆道癌全体を対象に、化学療法と免疫チェックポイント阻害剤の併用療法が保険承認された。近年脂質代謝産物を介した免疫微小環境変化についても注目が集まっており、今後そのような観点でも本研究成果を展開してきたいと考えている。
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