研究課題/領域番号 |
20K08385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡 志郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (30403538)
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研究分担者 |
田中 信治 広島大学, 病院(医), 教授 (00260670)
卜部 祐司 広島大学, 病院(医), 寄附講座准教授 (10648033)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 大腸T1癌 / リンパ節転移 / 内視鏡切除 / 超音波内視鏡 / ゲノムバイオマーカー / 浸潤 / 転移 / マクロファージ / 免疫染色 / リンパ管侵襲 / 内視鏡的根治基準 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸粘膜下層浸潤(T1)癌は約10%にリンパ節転移を認めるため、大腸T1癌内視鏡的切除後の追加外科手術の決定にはより正確なリンパ節転移予測が必須である。本研究の目的は,大腸T1癌関連遺伝子の網羅的解析を行うことによって,癌の浸潤や転移に関するドライバー変異を同定し,大腸T1癌の内視鏡的切除病変の取り扱いの基準となる転移リスクの層別化モデルを構築することである。本研究の目的は,浸潤・転移リスクの極めて低い大腸T1癌を明らかとし,不要なover-surgery症例をなくすことで,患者の生活の質の向上と医療費削減に貢献することである。
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研究成果の概要 |
大腸T1癌に対する完全切除のための新たな術前診断能の確立を目的として、腫瘍先進部から固有筋層までの距離を指標とするtumor free margin (TFM)の概念を導入し、新たなEUS分類を提唱した。また、ゲノムバイオマーカーによる新たな内視鏡的治療根治判定基準を策定することを目的に大腸腫瘍のクローン進化を検討した。Tis癌の発生は WNT/TGFβ,p53,RTK/RAS/MAPK経路で発生し,最も頻度が高いのはWNT/ TGFβ経路であることを明らかにし, PIK経路はT1以深癌の発生に関与する発癌経路である可能性を明らかにした。今後、転移との関連を検討する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内視鏡技術の進歩により,大腸粘膜下層浸潤(T1)癌の内視鏡的完全切除が可能となったが,大腸T1癌は約10%のリンパ節転移リスクがあり,内視鏡的切除後の追加外科手術の決定にはより正確なリンパ節転移予測が必須である。大腸T1癌関連遺伝子の網羅的解析を行うことによって,癌の浸潤や転移に関するドライバー変異を同定し,大腸T1癌の内視鏡的切除病変の取り扱いの基準となる転移リスクの層別化モデルを構築することである。本研究の成果により,浸潤・転移リスクの極めて低い大腸T1癌を明らかとし,不要なover-surgery症例をなくすことで,患者の生活の質の向上と医療費削減に貢献できる。
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