研究課題/領域番号 |
20K08393
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
上山 浩也 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60621935)
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研究分担者 |
永原 章仁 順天堂大学, 医学部, 教授 (00266040)
八尾 隆史 順天堂大学, 医学部, 教授 (20243933)
林 大久生 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70569128)
齋藤 剛 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80439736)
赤澤 陽一 順天堂大学, 医学部, 助教 (80822006)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胃癌 / 胃底腺型胃癌 / 胃底腺型腺癌 / 胃底腺粘膜型腺癌 / ピロリ未感染胃癌 / Oxyntic gland adenoma / GA-FG / GA-FGM / 次世代シーケンサー / 多領域シークエンス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らが新たに提唱した胃底腺型胃癌は、2019年にWHO分類第5版に本邦から初めて掲載され、今後も注目されるべき特殊なH. pylori未感染胃癌の一つである。本研究は胃底腺型胃癌患者の発癌・進展機序の要となる原因遺伝子を特定する事を目的として、多領域シークエンスとサブクローン進化構造のクラスタリングの結果から、発癌関連遺伝子の同定及び機能解析を施行するともに、臨床コホートを用いた検証を行う。本研究はH. pylori炎症発癌以外の新規胃癌発生経路の発見を目指すとともに、胃底腺型胃癌の生物学的解明に基づいた新規治療標的、バイオマーカー発見による臨床応用への道を切り開く。
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研究成果の概要 |
本研究では胃底腺型胃癌患者の発癌・進展機序の要となる原因遺伝子を特定する事を目的とした。胃底腺型胃癌の新しい組織学的分類を作成し、その分類を基に臨床病理学的解析と次世代シーケンサーを用いた網羅的遺伝子解析を行った。胃底腺型胃癌は、OGAとGA-FG、GA-FGMの3つのタイプに分類され、OGAとGA-FGは低悪性度の胃上皮性腫瘍、GA-FGMは高悪性度の胃上皮性腫瘍であることが判明した。また、全てのタイプでGNAS mutationを認め、同一系統の特殊な胃腫瘍であることも明らかになった(J Gastroenterol. 2021;56:814-828)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により胃底腺型胃癌の新たな組織学的分類が確立し、各タイプの臨床病理学的特徴と特定の遺伝子異常も見出され、胃底腺型胃癌患者の発癌・進展機序の全容解明に必要な基盤を確立することができた。今後は多領域シークエンスによる微小組織の包括的ゲノムプロファイリングを施行することが可能となり、将来的には機能解析と発現検証を経て臨床応用が期待されるリキッドバイオプシーを利用した「がん進化を標的とした治療戦略」の基盤となりうる。
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