研究課題/領域番号 |
20K08429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
渡邉 真言 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50631339)
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研究分担者 |
斎藤 能彦 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (30250260)
佐藤 匠徳 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 佐藤匠徳特別研究所, 所長 (60548759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 冠動脈石灰化結節 / 冠動脈プラーク性状 / リン代謝バイオマーカー / 光干渉断層法 / 冠動脈CT / 冠動脈石灰化 / 冠動脈石灰化スコア |
研究開始時の研究の概要 |
血管内腔へ突出する石灰化は石灰化結節と呼ばれ、急性冠症候群の成因の一つとして考えられている。石灰化結節は光干渉断層法(OCT)でのみ検出可能であるが、どのような因子が石灰化結節の進行に関与しているのかは明らかでない。冠動脈石灰化生成には血管平滑筋細胞におけるリンの取り込みが重要であり、リンの恒常性維持に必要なのが線維芽細胞増殖因子23(FGF23)である。また、最近FGF23依存性に、耳下腺より分泌され、リン代謝に関与する新規タンパク質が発見されている。本研究の目的はOCTを用いて石灰化結節の進行に関連のある冠動脈プラークの性状およびリン代謝バイオマーカーを調査することである。
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研究成果の概要 |
冠動脈石灰化結節(CN)は、急性冠症候群の成因の一つとして考えられている。石灰化生成には血管平滑筋細胞におけるリンの取り込みが重要であると知られているが、どのような因子がCNの進行に関与しているかは明らかではない。本研究では光干渉断層法と冠動脈CTが実施された患者を対象にCNの進行に繋がる冠動脈プラークの性状とCN進行とリン代謝バイオマーカーとの関連を調査することを目的とした。CN病変における冠動脈プラーク性状の特徴を評価するため冠動脈CTを用いて解析した結果、CNは石灰化が進行した病変で多く認められることが判明した。リン代謝バイオマーカーとCN生成に関しては今後解析をすすめていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
冠動脈石灰化結節(CN)は急性冠症候群の成因の一つとして考えられているだけでなく、PCI後の予後不良因子としても注目されている。我が国における近年の高齢化に伴い、PCIの対象となる冠動脈病変自体も高度石灰化から起因するためCNをPCI責任病変に有する患者も多い。現在、CNに対する有効なPCIを用いた血行再建方法はない。冠動脈病変の進行を予防する方法として積極的な脂質低下療法が推奨されているが、CNないし石灰化の進行を予防する方法は確立されていない。本研究は冠動脈石灰化の進行やCN出現の機序をリン代謝バイオマーカーの視点から探索し治療アプローチを見出すための重要なステップである。
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