研究課題/領域番号 |
20K08434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
鈴木 洋 昭和大学, 医学部, 教授 (90266106)
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研究分担者 |
田村 功一 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40285143)
明石 嘉浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40350615)
阿古 潤哉 北里大学, 医学部, 教授 (60292744)
海老名 俊明 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (60336568)
伊苅 裕二 東海大学, 医学部, 教授 (70271567)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 急性心筋梗塞 / レジストリー研究 / 病院前12誘導心電図 |
研究開始時の研究の概要 |
神奈川県では県全体を網羅する神奈川循環器救急レジストリー(K-ACTIVE)を行っており、すでに7000例以上の症例の蓄積があるが、病院前12誘導心電図 (PHECG) を施行している地区と施行していない地区が存在する。また、施行している横浜地区においてもこれまでは記録判読のみがほとんどであったが、昨年から伝送を漸次開始している。これまでのデータと今後のデータを用いて、本邦におけるPHECG使用による全虚血時間短縮の程度や予後改善効果、また記録判読のみとそれに伝送を加えることで差があるかを解析し、そのデータをもとに神奈川県全体にPHECGを普及させることを目的とする。
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研究成果の概要 |
K-ACTIVEレジストリーデータのうちST上昇型急性心筋梗塞(STEMI)患者を対象とし、病院前12誘導心電図(PHECG)の有無、循環器内科医初期対応の有無で4群に分類し、患者背景、急性心筋梗塞(AMI)背景、FMC to door時間、 door to deice時間、院内死亡率を4群で比較検討した。door to deice時間は、PHECG+/循環器内科医初期対応+群で最短で有意差が認められ、それに伴いFMCからdevice挿入までに時間は、+/+群で最短であった。また、院内死亡率も、-/-群で最も高く、年齢、性別、Killip分類で調整しても、-/-群が他の群よりも高値であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究により、STEMI患者においてPHECGを救急隊員によって記録する意義が示されたと同時に、AMI患者においては初期対応医師が循環器内科専門医の方がよい可能性が示された。PHECGの記録もしておらず、非循環器内科医師が初期対応をした場合には、AMI発症から再灌流までに時間が遅延し、院内死亡率も高くなることが示された。 比較的医療事情がよい神奈川県においても、今回の結果が得られたことにより、より地方においてはその傾向が強くなると考えらえると同時に、今後の医師の働き方改革に関しても重要なデータと考えられる。
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