研究課題/領域番号 |
20K08569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
籾 博晃 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (90794157)
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研究分担者 |
井上 博雅 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30264039)
高木 弘一 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (40707866)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 自然リンパ球 / 糖鎖修飾 / 好中球性炎症 / オゾン / フコシル化 / 糖鎖 / IL-22 |
研究開始時の研究の概要 |
気管支喘息の治療は大きく進歩したが、適切な治療を用いてもコントロール不能な患者が存在し、その病態解明や新規治療法の開発が重要である。本研究では気道上皮においてILC3が誘導する糖鎖修飾に着目し、気管支喘息の病態における役割を解析する。以下の仮説に基づき研究を進める。健常者では気道内のILC3が産生するIL-22により気道上皮は糖鎖修飾を受け、恒常性が保たれる。一方、喘息患者では好酸球によるIL-22シグナル阻害で、外部抗原に対する気道上皮のバリア機能が阻害され病態が悪化する。本研究はILC3が誘導する糖鎖修飾を介した、新しい概念による病態解明を目指し、新規治療法の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
気管支喘息の難治化の機序について、3型自然リンパ球(ILC3)による気道上皮細胞の糖鎖修飾変化の関わりについて研究を行った。気道上皮細胞の糖鎖修飾について、気道上皮細胞由来のエクソソームを解析する手法を行い、エクソソーム上に発現する糖鎖構造は由来細胞の糖鎖構造に一致することを示した。また、喘息におけるILC3は好中球性炎症に関与するため、好中球性炎症をきたす喘息モデルマウスを作成して喘息の病態の解析を行い、気道内のILC3について喘息の重症化への関与について研究を進めた。今回の研究において、気道上皮細胞における糖鎖修飾が喘息の病態に関与していることが示唆されており、引き続き研究を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息難治化の病態の一つに、好中球性炎症が関わっていることが示されている。今回の研究において、好中球性炎症を伴う喘息について、新たにILC3や気道上皮細胞における糖鎖修飾などの関与が示唆されている。更に研究を進めることでこの機序が明らかになれば、難治性喘息における新規治療標的の開発につながる可能性がある。
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