研究課題/領域番号 |
20K08578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
和久井 大 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10773533)
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研究分担者 |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / 細胞老化 / Mieap / ミトコンドリア / COPD / Mieap液滴 / カルジオリピン |
研究開始時の研究の概要 |
Mieap液滴はミトコンドリアで誘導され、傷害ミトコンドリアからのmROS産生を抑制してミトコンドリアの恒常性維持や品質管理を行うとされ、気道上皮細胞に高発現している。本研究ではCOPD患者肺組織や分離気道上皮細胞、さらにはMieapノックアウトマウスの喫煙暴露モデルを用いて、Mieap液滴の役割をミトコンドリア恒常性や細胞老化制御の点から明らかにする。Mieap発現低下が、細胞老化亢進によりCOPD病態進展に関与する可能性が明らかに出来、COPD病態の新たな理解と治療法開発の手がかりを得ることが出来る。
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研究成果の概要 |
Mitochondria-eating protein (Mieap)はp53依存性に発現誘導され、ミトコンドリア恒常性に作用する。慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者肺および気道上皮細胞におけるMieap発現の低下を認めた。培養細胞での検討から喫煙刺激はMieap 発現を誘導し、ミトコンドリア電子伝達系の恒常性維持に作用し、ミトコンドリアROS産生及び、細胞老化の制御に関与していることが明らかとなった。Mieapノックアウトマウスでの検討では、炎症や細胞老化の亢進と肺気腫様病変進展の悪化を認めた。COPD肺におけるMieap発現低下は、細胞老化亢進により病態進展に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢関連疾患であるCOPDは、細胞老化の亢進が病態に関与する、治療抵抗性呼吸器疾患である。今回MieapのCOPDへの関与が、細胞老化の制御の点から示されたことは、病態解明だけでなく、新規治療法開発のための手掛かりになると考えられる。
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