研究課題/領域番号 |
20K08585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 杏林大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
鮎澤 信宏 杏林大学, 医学部, 助教 (50459517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | pendrin / ミネラロコルチコイド受容体 / アルドステロン / 高血圧 / 尿細管 / 腎臓 / ミネラルコルチコイド受容体 / Rac1 / アルカローシス / アンジオテンシンII / Pendrin / 食塩感受性高血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
Pendrinは腎尿細管におけるNaCl再吸収に関与する新規因子であり、その活性化は体液貯留や高血圧の形成に関与する。本研究では、Pendrinがアルドステロン受容体であるミネラロコルチコイド受容体(MR)により活性化される機序を解明する。また、この機序が高血圧や心不全の治療において既存の利尿薬治療に抵抗性の病態の形成に関わることを証明し、該当疾患における新たな治療戦略・標的を創出する。
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研究成果の概要 |
遠位ネフロンにおけるNaCl再吸収は高血圧性病態の形成に関与する。最近、皮質集合管のβ間在細胞に発現するpendrinが新規のNaCl再吸収因子として働き、昇圧に働くことが報告された。本研究において、我々はレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)の亢進時にはミネラルコルチコイド受容体(MR)を介した二つの異なる経路によりpendrinが上方制御され、体液貯留・昇圧に働くことを明らかとした。さらに、これら経路が特にサイアザイド利尿薬による治療時に高血圧の維持に働き、治療抵抗性病態の形成に働くことも示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により解明されたRAAS亢進時における2つの異なるMRを介したpendrin制御機構は、高血圧性病態、特にサイアザイド利尿薬による治療に抵抗性の病態において、新規の治療標的となる可能性が示された。これら病態において、MR拮抗薬は、2つのpendrin制御機構の両方を抑制する効果的な治療戦略になることが示唆される。また、今後これらpendrin制御機構のさらなる詳細な解明により、新たな治療標的の創出も期待される。
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