研究課題/領域番号 |
20K08602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
長洲 一 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40412176)
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研究分担者 |
柏原 直樹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10233701)
城所 研吾 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50435020)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / 内皮機能障害 / sGC / 糸球体上皮細胞 / 糖尿病性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦における慢性腎臓病患者(CKD)は増加傾向にあり、重要な医療問題である。早期のCKD発症には内皮機能障害が重要であることを報告してきたが、糸球体上皮細胞障害が糸球体硬化病変の形成に重要であることが判明している。この移行機序について本研究では「内皮機能障害によるeNOS-NO機能不全が糸球体上皮細胞のsGC活性化低下を介して、糸球体硬化病変を形成を促進させる」との仮説を証明するべく検討を行う。目的は以下の3つである。1)糸球体内皮機能障害が腎障害を進行させるか検討する。2)糸球体上皮細胞におけるsGC活性化の意義を検討する。3)sGC活性化制御による治療介入意義を検討するため薬剤介入を行う。
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研究成果の概要 |
糸球体内皮細胞から産生されるNitric Oxideが糸球体上皮細胞におけるsGC活性化を介して細胞保護的に働くことを想定して研究を行う。sGC fl/fl マウスを用いて糸球体上皮細胞特異的sGC欠損マウスを作成し検討を行なった。結果として糖尿病モデルを作成すると通常起こってくる代償性糸球体肥大とGFR上昇が起きるが、糸球体上皮細胞特異的sGC欠損マウスでは認めなかった。本結果から糸球体上皮細胞におけるsGC活性化が糸球体の代償起点に関与することが示された。またsGC活性化薬でこの代償起点が回復することがわかってきた。今後は更なる検討を行い治療意義について検討する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病(CKD)患者は増加傾向にあり、重要な医療問題としてその解決が望まれる。早期のCKD発症には内皮機能障害が重要であることを報告してきたが、多くの基礎研究から糸球体上皮細胞障害が腎不全に至る糸球体硬化病変の形成に重要であることが判明している。この移行機序は不明であり本研究では、「内皮機能障害によるeNOS-NO機能不全が糸球体上皮細胞のsGC活性化低下を介して、糸球体硬化病変を形成を促進させる」との仮説を証明するべく検討を行う。病態下では糸球体上皮細胞におけるsGC-PKG経路の活性化が減弱することが想定される。本研究の解明が新たな治療ターゲットの創出を目指す。
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