研究課題/領域番号 |
20K08606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
姚 建 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (50303128)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | connexin43 / ギャップ結合 / B細胞 / 抗体産生 / ループス腎炎 / 酸化ストレス / 腎機能 / プリスタン / 抗体産生細胞 / 抗体 / コネクシン43 / B 細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
ループス腎炎は,SLEに合併する最も頻度の高い臓器病変であり,予後を決定する因子である。現在の治療法は、治療効果及び副作用などの問題があり、 より効果的な治療法の開発が必要とされている。我々は、細胞蛋白Cx43が酸化ストレス及び炎症反応を調節することによりループス腎炎の進行に関与している可能性が高いと推測した。本研究はこの仮説を検証することである。具体的には、以下の研究目標を達成することである:1) B細胞の活性化におけるCx43の役割とその分子メカニズムを明らかにすること; 2)LNの進行におけるCx43の関与を証明すること;3)LNの治療におけるCx43標的療法の可能性を検討すること。
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研究成果の概要 |
ループス腎炎(LN)の発症メカニズムには、B細胞が中心的な役割を果たしています。本研究では、B細胞の活性化およびLNの病態に深く関わる可能性が高いギャップ結合タンパク質であるコネキシン43(Cx43)に注目しました。培養試験により、Cx43がB細胞の酸化ストレス状態を調節し、抗体の産生を制御することが明らかになりました。さらに、SLEモデルマウスにおいても、Cx43が体内抗体の産生およびLN腎炎の進展に深く関与していることが示されました。したがって、本研究からCx43がSLEの病態において重要な役割を果たしていることが示され、Cx43を標的とした新たなSLE治療法の開発が期待されます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ギャップ結合タンパクであるCx43がB細胞の抗体産生を制御すること、またはSLEモデルマウスで腎臓障害を増悪させることを初めて示しました。これらの知見は、Cx43がSLE病態形成に重要な役割を担っていることを示唆し、Cx43を標的とした新規なSLE治療法開発に貢献することが期待されます。本研究の学術的意義は、SLE病態のメカニズム解明に寄与し、Cx43を介したB細胞の抗体産生制御機構の理解を深めたことです。また、社会的意義としては、LNに関連する腎機能障害や末期腎不全の予防・治療に向けた新たな治療法の開発に貢献し、SLE患者のQOLの向上につながることが期待されます。
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