研究課題/領域番号 |
20K08619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
清水 章 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00256942)
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研究分担者 |
石井 永一 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (00193243)
桑原 尚美 日本医科大学, 医学部, テクニカルスタッフ (00599011)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 質量分析 / LC-MS/MS法 / プロテオミクス / 腎生検 / レーザーマイクロダイセクション / 糸球体沈着症 / 免疫複合体型糸球体腎炎 / 腎病理診断 / 腎生検病理検体 / 腎沈着症 / 膜性腎症 / 腎沈着病 / 免疫複合体病 / LC-MS/MS |
研究開始時の研究の概要 |
Immune complex型糸球体疾患の腎生検病理検体からマイクロダイセクションで糸球体を単離し、LC-MS/MS法により微量蛋白群を解析し原因抗原を同定する。その原因抗原に対する抗体を用いて、抗原の局在とその機能を解明する。また同定した抗原を用いて血中の特異抗体価のELISAによる測定系を確立を目指す。糸球体沈着症や尿細管間質への沈着症の沈着物の組成の特徴を明らかにし、新規沈着症の同定や、沈着症の形態学的特徴や沈着物の特異な構造の形成機序を解明する。また、モデル動物を用いて、それらの疾患の発症・進展や、沈着物の組成を解析し、沈着症の経時的な病態推移を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、免疫複合体型糸球体腎炎の抗原の同定や腎沈着症の沈着物の解析を目的に、腎生検検体を用いて、標的組織をレーザーマイクロダイセクションで切り出し、高感度の液体グロマトグラフィ/タンデム質量分析法(LC-MS/MS法)で微量蛋白質を網羅的に解析した。一次性および二次性膜性腎症や免疫複合体型糸球体腎炎の既知の抗原蛋白質の同定を進めた。また、糸球体沈着症の沈着蛋白質の解析を行い、Fibrillary腎炎のDNAJB9、Cryofibrinogen腎症のfibrinogen、単クローン性免疫グロブリンの同定、補体経路の活性化の証明を行い症例報告として報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、腎生検病理検体から、液体グロマトグラフィ/タンデム質量分析法(LC-MS/MS法)を用いた微量蛋白質解析を行い、免疫複合体型糸球体疾患の既存の抗原蛋白質の同定が可能であることを確認した。また、糸球体沈着症に関連した蛋白質の同定を行い、疾患関連蛋白質が明らかな疾患の腎生検検体からの解析を進め、確定診断に至った症例を報告した。腎生検病理検体を用いたLC-MS/MS法の解析は、腎疾患の発症・進展機序の解析や確定診断に貢献することを示し、疾患関連蛋白質の解析の継続する意義を明らかにした。
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