研究課題/領域番号 |
20K08673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (00448771)
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研究分担者 |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | PLK1 / ATL / 単一細胞解析 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞分裂促進因子Polo-like kinase 1(PLK1)の発現異常は様々な悪性腫瘍の進展と密接に関連する。本研究では、難治性皮膚T細胞腫瘍である成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)を中心に、ATL腫瘍形成でのPLK1の役割について、腫瘍の細胞集団および単一細胞レベルで検討することで難治化ATL細胞の特徴を把握し、PLK1発現異常が関わるATL進展機構を解明する。また、これらの分子基盤は難治性皮膚T細胞腫瘍の診断や新規治療戦略の開発に応用する。
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研究成果の概要 |
Polo-like kinase 1(PLK1)の発現異常は様々な悪性腫瘍の進展と密接に関連する。本研究では、難治性皮膚T細胞リンパ腫である成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)の急性転化した患者でPLK1がより高発現し、慢性期患者では単一細胞レベルでPLK1発現が異なり、散在することを明らかにした。また、PLK1の発現抑制やタンパク阻害は細胞周期の停止やアポトーシスを誘導し、ATL細胞の増殖を抑制することも明らかにした。したがって、これらの知見はPLK1がATLの進展において重要な役割をもつことを示し、難治性皮膚T細胞リンパ腫でのPLK1を標的とした治療戦略において有用な情報を提供する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで不明であったPLK1発現異常と難治化ATL細胞との関連性とこれに関わる分子を明らかにし、PLK1選択的な阻害薬の治療上の有効性についてその可能性を示した。したがって、国内外で問題となる難治性皮膚T細胞腫瘍の診断・治療におけるPLK1の新たな臨床的意義を示し、PLK1やその関連分子を標的とした治療戦略において有用な情報を提供するものである。
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