研究課題/領域番号 |
20K08733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
細川 健太郎 九州大学, 医学研究院, 講師 (90569584)
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研究分担者 |
新井 文用 九州大学, 医学研究院, 教授 (90365403)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 造血幹細胞 / Foxp2 / 転写因子 / 分化制御 / ニッチ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、LepR+間葉系細胞において転写因子Foxp2が造血幹細胞の支持能やニッチ細胞自身の自己複製能および骨髄回復に対しどのような役割を持つのかを明らかにすることで、in vivoにおいて外因性にニッチ因子を操作する技術の開発を目指す。将来的には移植医療において、現在行われているドナーとしての造血幹細胞数や質の向上を目指す研究だけでなく、支持環境を改善させる技術を組み合わせることで相乗的な効果が期待できると考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、骨髄間葉系幹細胞(MSC)におけるフォークヘッド転写因子Foxp2の造血支持能や自己複製能に対する機能を明らかにすることを目的とし、MSC特異的Foxp2欠損マウスの解析を行ったところ、MSCにおいて、自己複製能の低下と造血支持因子群の発現低下が起きることが分かった。さらにその影響から、造血幹細胞(HSC)の細胞周期や代謝の活性化が起き、自己複製能や骨髄再構築能の低下が起きていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりFoxp2の重要な役割とその発現低下がHSCの機能に影響を与えることが示されたが、このことは血液疾患の新たな治療法の開発に結び付く可能性がある。即ち、MSCにおけるFoxp2が制御する新たな造血支持機構は、造血幹細胞移植や再生医療の効果を向上させることに繋がると考えられる。またこの研究で明らかになった知見は、遺伝子治療の分野にも応用され、患者由来HSCの機能維持法の改善につながることが期待される。これらの成果は、血液疾患の治療に関する科学的知見の拡大や、現在の医療技術の進歩に貢献するだけでなく、患者の生活の質を向上させることにも繋がると考えられる。
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