研究課題/領域番号 |
20K08782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
秋山 晴代 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (50420229)
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研究分担者 |
栗坂 知里 帝京平成大学, 薬学部, 助教 (00846785)
中村 亮介 国立医薬品食品衛生研究所, 医薬安全科学部, 室長 (50333357)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | EXiLE法 / 架橋 / FcεRI / セルフリー / IgE |
研究開始時の研究の概要 |
近年開発されたアレルギー試験法EXiLE法は、ヒトの高親和性IgE受容体(FcεRI)を発現させた培養マスト細胞株を、アレルギー患者血清(IgE)で感作し、抗原添加による細胞の活性化をルシフェラーゼアッセイにより検出する手法で、高感度にIgEの「架橋活性」を評価できる画期的な試験法である。しかし一方で、本法では一部の血清や抗原が細胞障害性を示し正確な測定が出来ない問題に直面している。そこで本研究では、EXiLE法の特徴を活かし、「架橋」を指標とした新しい「セルフリー型」アレルギー試験法の開発を主目的とする。
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研究成果の概要 |
in vitroアレルギー試験法であるEXiLE法の最大の強みであるIgE間の架橋活性を検出する特徴を残したまま細胞を使用しないEXiLE法の開発に成功した。具体的には、ルシフェラーゼ相補システムを利用してFcεRIのα鎖に2種類の発光タグ(SmBiT及びLgBiT)を付加することで、セルフリー条件下でIgEと抗原の結合により導かれるIgE-FcεRI同士の架橋をルシフェラーゼ活性により評価する新しい試験法である。今後はさらなる条件検討を行い、実際のアレルギー患者血清について、既存のEXiLE法との応答性の違いについて比較検討する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した「セルフリーEXiLE法」は、培養の手間が省け利便性が増すだけでなく、既存のEXiLE法唯一の弱点である細胞毒性の問題を取り除くことができ、多くの抗原に対応可能なin vitroアレルギー試験法として非常に有益だと考えられた。さらなる検討が必要であるが、既存のEXiLE法と同様に、抗原特異的IgEのセカンドスクリーニングとして、生物学的に意義のあるIgEかどうかの評価や、IgEとFcεRIとの結合阻害物質探索など、セルフリー系であることを活かしたハイスループットなドラッグスクリーニングにも応用出来る可能性があり、患者・医療者にとって極めて有用な知見がもたらされると期待される。
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