研究課題/領域番号 |
20K08865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
下村 健寿 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90636226)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | KATPチャネル / インスリン分泌 / 新生児糖尿病 / 電気生理 / PIP2 |
研究開始時の研究の概要 |
膵β細胞に存在するKATPチャネルの閉鎖はインスリン分泌を促すことからその閉鎖薬であるSU剤は糖尿病治療薬として長年臨床で用いられてきたが近年は低血糖などの副作用の誘発から敬遠されている。しかし、日本人の糖尿病の発症機序はインスリン分泌不全型が大多数を占めていることが知られており、KATPチャネルは日本人糖尿病患者の治療標的として無視することはできない。本研究ではKATPチャネル開閉制御因子である PIP2に着目し、不明の点が多いインスリン分泌においてPIP2の果たす生理的役割を明らかにし、安全かつ有効な糖尿病の治療標的としての可能性についても検討を行う。
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研究成果の概要 |
野生型のチャネルにおいてPIP2のチャネル開口作用は確認されたが、GPCRを介したKATPチャネル活性に与える影響は限定的であった。 一方で新生児糖尿病を誘発する変異型のKATPチャネルにおいてはPIP2によるKATPチャネル活性制御が野生型に比べて顕著であることが示唆された。PIP2は2型糖尿病より遺伝子変異に伴う新生児糖尿病のような特殊な病態において治療標的となりうる可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内向き整流静カリウムチャネルはKATPチャネルのチャネルポアを構成するKir6.2に限らずほかのサブタイプにおいてもPIP2によって開口することは知られている。しかし、本研究成果は細胞内の生理的状態下においてはPIP2量の制御が困難であること、またSUR1を加えたKATPチャネル全体でみると活性に変化を与えにくいことが明らかとなった。しかし新生児糖尿病などKATPチャネルが変異によって活性が変わっている場合においてはPIP2のチャネル開閉制御は顕著となる可能性が示唆された。
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