研究課題/領域番号 |
20K08889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
石井 規夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10599111)
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研究分担者 |
瀬ノ口 隆文 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任講師 (00530320)
近藤 龍也 熊本大学, 病院, 講師 (70398204)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 胆汁酸トランスポーター / 腸内細菌叢 / 動脈硬化 / 糖代謝・脂質代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
胆汁酸は様々な核内受容体やGタンパク共役受容体のリガンドとして作用し、様々な遺伝子発現を介して糖代謝・脂質代謝を調節していることが知られている。胆汁酸を腸管腔から再吸収するIBAT (ileal bile acid transporter)の阻害薬は胆汁酸分画を変化させ、胆汁酸分画と腸内細菌叢の相互作用する可能性があり、胆汁酸と腸内細菌叢の相互作用を介して糖代謝・脂質代謝異常を改善させることも考えられる。本研究により得られる知見はメトホルミンや肥満手術の作用機序も一元的に説明し糖代謝・脂質代謝異常の新たな治療ターゲットの発見につながる可能性を秘めた臨床的にも極めて有益な研究に位置づけられる。
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研究成果の概要 |
本研究により胆汁酸を腸管腔から再吸収するIBAT (ileal bile acid transporter)の阻害薬(Elobixibat)が血中胆汁酸の量的変化と胆汁酸分画の量的・質的変化をもたらし、胆汁酸シグナル伝達経路を介して糖・脂質代謝異常を改善することを明らかにすることができた。IBAT阻害により胆汁酸分画を変化させることや胆汁酸分画と腸内細菌叢が相互作用する可能性も報告されている。IBAT阻害による腸内細菌叢と胆汁酸分画の変化が糖・脂質代謝異常の新たな治療ターゲットとなる可能性を示した臨床的にも極めて有益な研究となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、IBAT阻害薬が糖代謝・脂質代謝異常の改善に有効であり、その作用機序を胆汁酸シグナル伝達経路を介して明らかにした点で学術的に極めて意義深い。また、IBAT阻害による腸内細菌叢と胆汁酸分画の変化が、新しい糖・脂質代謝異常治療のターゲットになる可能性が示せた点で医学的な学術的意義が大きい。IBAT阻害薬による治療法の確立は、安全かつ効果的な新しい治療法の開発に繋がり、患者のQOLの向上や医療費削減につながることが期待される。
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