研究課題/領域番号 |
20K08897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
下田 将司 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60388957)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | SGLT2阻害薬 / 消化管糖輸送 / 糖代謝 / 臓器連関 |
研究開始時の研究の概要 |
Sodium glucose co-transporter 2(SGLT2)阻害薬は、尿糖排泄を促進し血糖を改善するとともにenergy lossにより体重を減少させる。申請者は、エネルギー恒常性維持の観点から、『SGLT2 阻害薬慢性投与時の腎・消化管連関の有無』について検討し、薬剤による尿糖排泄増加が消化管のグルコース輸送担体遺伝子およびインクレチン関連遺伝子の発現を増加させ、グルコース吸収やインクレチン分泌を促進させていることを見出した。今後はその現象を説明し得る機序を解明し、生体内エネルギー代謝制御の理解を深めるための一端を担うと同時に、より有効なSGLT2阻害薬の使用法を検討する。
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研究成果の概要 |
SGLT2阻害薬は強制的尿糖排泄により血糖かつ体重を是正する薬である。エネルギー恒常性維持の観点から、SGLT2 阻害薬慢性投与下では何らかのエネルギー恒常性維持機構が働く可能性がある。仮説検証のために、糖尿病モデル、正常血糖モデルマウスをLuseogliflozin(Luse)群、Control(Cont)群に群別し2週間介入した。両モデルにてLuse群は消化管グルコース輸送担体、インクレチン関連遺伝子の発現が増加し、グルコース吸収やインクレチン分泌が亢進していた。正常血糖モデルにて事象が確認されたことは、血糖変動とは独立した臓器連関が示唆され、腎-消化管や肝-消化管連関を検証中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SGLT2阻害薬は、2型糖尿病患者のみならず1型糖尿病患者、心不全患者、慢性腎臓病患者の健康寿命およびQOLの維持に寄与できる薬剤として多くの症例で用いられている。一方で、SGLT2阻害薬が及ぼす影響について未解明な部分も残されており、本研究はエネルギー恒常性維持の観点から、SGLT2阻害薬投与時に起こる消化管糖輸送の変化を検討したものであり、基礎医学および臨床医学において示唆に富むと考えている。
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