研究課題/領域番号 |
20K08910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大澤 春彦 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (90294800)
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研究分担者 |
高田 康徳 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (20432792)
川村 良一 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90533092)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | レジスチン / インスリン抵抗性 / SNP / エピジェネティクス / 遺伝子発現 / 2型糖尿病 / 遺伝子 / 環境因子 |
研究開始時の研究の概要 |
インスリン抵抗性惹起因子レジスチンの遺伝子発現は、一塩基多型(SNP) -420と -358によって強く規定される。本研究では、この独自の知見SNP-420と -358の”配列特異的遺伝子発現制御機構”を解明する。まず、ゲノム編集により、全ゲノム中SNP-420と-358の2か所のみの配列が異なるレジスチン高/低発現の培養、幹、iPS細胞を作製し、配列特異的に規定されるクロマチンaccessibility、転写因子、共役因子を同定する。同時に、配列特異的レジスチン発現の変化に呼応する標的遺伝子を同定する。さらに、遺伝疫学により、配列特異的に関連する早期のインスリン抵抗性のサブタイプを見出す。
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研究実績の概要 |
レジスチンは、インスリン抵抗性を引き起こすサイトカインである。申請者らは、その遺伝子発現が転写調節領域の2つの一塩基多型(SNP)、-420と-358の”配列特異的効果”によって強く規定されることを見出した。すなわち、SNP-420/-358配列がG-Aでレジスチン高発現、C-Gで低発現となる。本研究では、この独自の知見に焦点を絞り、SNP-420とSNP-358の”配列特異的遺伝子発現制御機構”を解明する。まず、ゲノム編集により、全ゲノム配列のうち、SNP-420とSNP-358の2か所のみの配列が異なるレジスチン高/低発現の培養、幹、iPS細胞を作製し、配列特異的に規定されるクロマチンaccessibility、転写因子、共役因子を同定する。同時に、配列特異的レジスチン発現の変化に呼応する標的遺伝子を同定する。さらに、遺伝疫学により、配列特異的に関連する早期のインスリン抵抗性のサブタイプを見出す。こうして、レジスチン遺伝子発現制御機構におけるプロモーターSNP配列特異的効果を統合的に解明し、2型糖尿病発症予防のための高精度先制医療戦略を確立する。 一般住民約2000名について、喫煙者で血中レジスチンは高かった。SNP-420/-358のハプロタイプでは、G-A/G-Aの喫煙者において血中レジスチンは最も高く、ハプロタイプと喫煙に交互作用を認めた。年齢、性、BMIをマッチさせたG-A/G-AもしくはC-G/C-G、喫煙の有無の4群を比較したところ、G-A/G-Aにおいて、喫煙者でレジスチンmRNA及び血中濃度が高かった。正常耐糖能者では、G-A/G-Aと喫煙がインスリン抵抗性に対し交互作用を認めた。以上より、レジスチンSNP-420、SNP-358のハプロタイプと喫煙は、レジスチンmRNA及び血中濃度を高め、正常耐糖能者ではインスリン抵抗性と関連することが想定された。
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