研究課題/領域番号 |
20K08933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
連 利博 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20140444)
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研究分担者 |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
齋藤 滋 富山大学, 大学本部, 学長 (30175351)
津田 さやか 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (60839075)
春松 敏夫 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (70614642)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 胆道閉鎖症 / 母親マイクロキメリズム / 混合リンパ球培養 / CFSE-MLR / 母親由来キメラ細胞 / 原因論 / 臍帯静脈血 / 混合リンパ球試験 / 臍帯血 / 出生前診断 |
研究開始時の研究の概要 |
胆道閉鎖症(BA)の疾患メカニズムは未だ解明されていない。我々はこれまでBAの病態が母親由来キメラ細胞によるGVHD様の免疫関連疾患であるとする仮説に基づいた解析を行っている。 今回我々は、臍帯血に存在する母親由来免疫担当細胞の分析に注目した。臍帯血はBA患児の妊娠中に起こる免疫・寛容の現象に近い状況を再現するものであり、臍帯血での免疫担当細胞の分析はBA病因の本態に迫る研究となる。本研究では、臍帯静脈血における母親由来キメラ細胞のphenotypeと制御性T細胞の役割を解明することで、母親細胞との免疫と寛容のバランスを検索し、胎生期からの診断と発症予防を目的とする。
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研究成果の概要 |
胆道閉鎖症(BA)は新生児、乳児期に見られる予後不良で原因不明の疾患である。本症の肝臓には母親の細胞が多く迷入している。9例において母児間混合リンパ球培養では相互に強い免疫反応を示した。12例の末梢血に存在する母親由来細胞を定量したところ、7例に106個のリンパ球中平均328個の母親由来細胞が存在し、予後と有意に相関した。すなわち、母児間免疫異常が本症の病態に何らかの関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本疾患を有する患児の肝臓に母親由来細胞が多く存在することと本疾患メカニズムとの関連が明らかになれば、発症の予測が可能となり、胎生期からの診断さらには予防方法の開拓また新たな治療の開発、すなわち臓器提供者を必要とする肝移植に依らない自己肝で生存できる可能性も期待できる。
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