研究課題/領域番号 |
20K08957
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
森根 裕二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60398021)
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研究分担者 |
池本 哲也 徳島大学, 病院, 特任教授 (20398019)
居村 暁 徳島大学, 病院, 特任教授 (90380021)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腫瘍微小環境 / マクロファージ / 難治性癌 / 免疫逃避 / 微小環境 / 腫瘍関連マクロファージ / 癌関連線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
実臨床においては抗癌剤だけでなく、血管新生阻害剤や免疫チェックポイント阻害剤が一定の効果を示しているものの、腫瘍微小環境のダイナミックな環境変化には対応できていないのが現状である。この腫瘍微小環境構築には、癌細胞により腫瘍関連マクロファージ(TAM)が誘導され、さらにTAM により誘導される免疫逃避機構により、腫瘍悪性度増強・薬剤耐性能を獲得することが予想される。 本研究では腫瘍微小環境構築のkey regulator であるTAM に着目し、Cancer cell-TAM interaction やTAM を介して誘導される免疫逃避機構の機序解明や、そのクロストークの解除を目的とした治療戦略について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、腫瘍微小環境構築に関与するCAF・TAMに着目し、特にCAF-TAM interactionの新たな知見を得た。結果としてTAMから誘導されたCAFの特徴的機能としてosteopontin誘導があげられ、さらにTAMから分泌されるosteopontinがその誘因であることが確認された。一方でCAFから誘導されたTAMの特徴的機能としてPAI-1誘導も確認された。CAF・TAMは癌細胞との相互関連とともにCAF-TAM interactionの存在も明らかとなり、Cancer cell-CAF-TAM interaction解除が難治性癌攻略のブレークスルーとなることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌治療において、癌細胞だけでなく腫瘍内血管新生や免疫不全をターゲットとした腫瘍微小環境に対する集学的治療が展開されているが、それらは癌細胞と脈管構成細胞・免疫担当細胞による単一のクロストークをターゲットとしたもので、依然、腫瘍微小環境の一部を攻略しているにすぎない。本研究における癌自体を包括的に捉えた腫瘍微小環境構築におけるCancer cell-TAM interactionの結果は、特にTAMをターゲットとした難治性癌の治療戦略確立のための一助となる可能性がある。
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