研究課題/領域番号 |
20K08961
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
福田 正裕 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 客員助教 (60802113)
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研究分担者 |
石本 崇胤 熊本大学, 病院, 特任准教授 (00594889)
三宅 慧輔 熊本大学, 病院, リサーチ・スペシャリスト (10814759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 2光子顕微鏡 / 生体イメージング / 腫瘍微小環境 / 胃癌 / CAFs / C AFs / 自律神経 / 胃がん / 浸潤 |
研究開始時の研究の概要 |
固形癌には腫瘍微小環境としてfibroblastや浸潤macrophageなど多彩な細胞分画を含んでいる。一方、癌組織中に神経組織、交感神経・副交感神経終末の存在が見つかっている。交感神経活動が腫瘍組織の増大・転移に寄与し、副交感神経活動が抑制的に働くことが報告されているが、神経活動が腫瘍組織中の多彩な細胞群に対してどのように影響を与えるのかについては未知のままである。本研究計画ではin vivo イメージングおよびoptogenetics/chemogeneticsを用いた神経活動の活性化・抑制を通して腫瘍組織中の交感神経・副交感神経が癌浸潤・転移に与える影響を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
多彩な細胞分画が含まれる腫瘍微小環境のうちCAFsが癌の進展や浸潤・転移を促進していることが数多く報告されている。しかし胃は管腔臓器であると同時に遊離臓器であるため、実質臓器と比べ生体イメージングが難しく、癌細胞とCAFsの相互作用を報告したin situ & in vivo観察の論文はほとんど存在しない。 我々は2光子顕微鏡を用いて癌細胞およびCAFs間の相互作用を観察可能な系を作り上げた。また我々は線維芽細胞特異的にtdTomatoを発現する遺伝子組み換えマウスを作製し、同マウスにGFP発現胃癌細胞を移植するモデルを確立し、胃癌およびストローマ、血流を経時的に観察可能な実験系を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガンは癌細胞のみで構成されるものではなく腫瘍微小環境として線維芽細胞や浸潤マクロファージなど多彩な細胞分画を含み、なかでもCAFs (Cancer-Associated Fibroblasts)が癌細胞に抗ガン剤抵抗性を直接誘導すること、癌の進展や浸潤・転移を促進していることが立証されている。我々は2光子顕微鏡を用いてがん細胞とCAFsの相互作用を直接観察する実験系を確立した。生体イメージングとがん研究を融合した新しい実験技術により、ガン細胞と腫瘍微小環境との相互作用の理解がより進むことが期待される。
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