研究課題/領域番号 |
20K09000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 勝則 北海道大学, 医学研究院, 学術研究員 (60336394)
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研究分担者 |
平野 聡 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
七戸 俊明 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70374353)
土川 貴裕 北海道大学, 大学病院, 講師 (50507572)
中村 透 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70645796)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | CD40 / CD154 / MMP-9 / 食道がん / 血小板 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、食道扁平上皮癌(ESCC)の予後不良にCD40発現が関与していることを明らかにしてきた。本研究では、CD40陽性ESCCの予後不良要因として、血小板由来のCD154(CD40 Ligand)がESCC細胞表面のCD40に結合し基質メタロプロテアーゼ9(matrix metalloproteinase-9;MMP-9)の産生を誘導し、分泌されたMMP-9は活性化血小板に作用しCD154の可溶化(shedding)を促進するmutual paracrine effectの仮説を立証し、ESCCの悪性化メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、CD40陽性食道扁平上皮癌(ESCC)が産生するMMP-9が腫瘍周囲の細胞外マトリックスを消化する作用のみならず、活性化血小板に作用し、CD154のshedding に寄与することで、CD154とMMP-9が介在するmutual paracrine effectによる癌悪性化のスパイラル・モデルを明らかにした。CD40陽性ESCC細胞株をrhCD154あるいは活性化血小板で刺激すると、MMP-9 mRNAおよびタンパク質ともに有意に増大した。一方、MMP-9を含むESCC細胞株培養上清を活性化した血小板に添加すると、血小板からのshedding sCD154量が増大した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの癌種でCD40の発現が確認され、そのリガンドであるCD154の刺激により癌が増悪するといわれている。本研究では、CD40陽性食道扁平上皮癌(ESCC)が産生するMMP-9の新たな作用部位・標的としてCD154の産生源である血小板を挙げ、CD154/MMP-9液性因子を介したmutual paracrine effectによるCD40陽性ESCCと血小板との増悪メカニズムを提唱し、その解明に努めてきた。得られた癌悪性化のスパイラル・モデルは他のCD40陽性癌に対しても普遍的に適応応できるものでり、多くのCD40陽性難治性癌に対する新たな治療法開発に貢献することができる。
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