研究課題/領域番号 |
20K09002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
東海林 裕 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50623998)
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研究分担者 |
秋田 恵一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80231819)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 組織学 / 縦隔 / 内臓鞘 / 密性結合織 / 食道 / 血管鞘 / 発生学 / 中縦隔 |
研究開始時の研究の概要 |
安全な食道癌手術手技および胸管の合併切除の要否を考えるには、縦隔内の膜構造の解明は重要である。当科は本邦で最も早く頸部気縦隔法を用いた縦隔鏡による新たな食道癌根治術を臨床応用している。縦隔内の膜構造に関しては肉眼解剖での報告はなされているものの組織学的な詳細な報告は全くなされていなかったため、我々は上縦隔レベルでの食道周囲の密性結合織の構造について解剖学的検討を行い報告してきた。今後は、頸部から下部食道までの全領域の食道周囲の密性結合織の解明が期待される。この研究よって最近急速に普及している縦隔鏡手術などの内視鏡手術で必要とされる微細解剖の解明ができると考えられる。
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研究実績の概要 |
2021年度は左右反回神経の動脈反回部近傍での反回神経、食道周囲密性結合織および周囲リンパ節との関係をを検討してきた。本研究に関しては、本学臨床解剖学教室の屍体を用い、10%ホルマリン固定された屍体を用いて縦隔部分の組織切片を作成し、凍結寒天ブロックとした縦隔部分を水平断にて5mm間隔で切り出し、パラフィン包埋後に10μmで薄切し、H&E及びEVG染色を用いて密性結合織の連続性を検討している。 また左右反回神経反回部では亜連続切片を作製し、同部位での連続折版を作成した。その結果、反回神経反回部では内臓鞘が不安定な構造となり、迷走神経から反回神経が分岐していた。その後、反回神経は上向して再度内臓鞘内を走行することがが判明した。反回部での内臓鞘によって内臓鞘よりも臓器側のリンパ節と、そうでない内臓鞘が不安定な領域に存在するリンパ節に区分されることが判明し、論文化を進め、Esophagusにアクセプトされ、publishされている。 また内臓鞘および血管鞘といった密性結合織がどのように形成されるかを検討するために胎生4ヶ月および8ヶ月の屍体を用いて発生学的見地からも十分に検討を行っている。その結果、胎生期では内臓鞘の形成はほとんど認められなかった。血管鞘に関しては発生段階の進行とともに徐々に形成されることが判明した。よってこれらの密性結合織は後天的に動的刺激によって形成されている可能性が考えられた。現在論文化を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定通り、標本作成が進行し、スライドの検鏡および取り込みもおおむね順調に進行している。現在、科内および解剖学教室とのディスカッションをもとに論文化を進めているところである。
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今後の研究の推進方策 |
胎児の標本を作成し、食道周囲の密性結合織構造を、確認してデータ収集を行なった。これらのデータを用いて発生学的見地から、その構造の形成過程を論文化しているところである。胎児縦隔標本の連続切片を用いることで上縦隔から下縦隔までシームレスにその連続性および発生時期による密性結合織の相違を解明することが可能である。
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