研究課題/領域番号 |
20K09026
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大沼 忍 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70451565)
|
研究分担者 |
内藤 剛 北里大学, 医学部, 教授 (50291258)
金澤 義丈 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60779726)
阿部 高明 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80292209)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | インドール化合物 / 腸炎関連大腸癌 / 炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 |
研究開始時の研究の概要 |
クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は、長期経過中に大腸癌を発症することがある。申請者は、新規インドール化合物MA-35が、炎症性発癌マウスモデルにおいて大腸の炎症および発癌を抑制することを発見、その抑制メカニズムの一部を解明し報告した(Sci Rep. 2019)。しかし、MA-35による発癌抑制メカニズムの全容は十分に解明されていない。本研究の目的は、まだ解明されていないMA-35によるCAC抑制メカニズムを明らかにすることである。 MA-35によるCAC抑制メカニズムを解明できれば、MA-35をCACの予防薬として、ひいてはIBDに対する新規治療薬として臨床応用できる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は、経過中に大腸癌を発症することがあり、腸炎関連大腸癌(Colitis- associated cancer:CAC)と総称されている。申請者は、新規インドール化合物 MA-35 がマウスモデルにおいて大腸の炎症と癌を抑制することを発見した。 本研究では、1) MA-35は薬物排泄トランスポーターのABCB1、ABCG2の基質ではないこと、2) 大腸癌細胞株で細胞毒性試験によりMA-35の細胞毒性は 低いこと、3)AOM/DSS マウスモデルにおいてMA-35 投与により腸管免疫細胞のフェノタイプは変化しないことなどが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患患者は長期罹患中に腸炎関連大腸癌を発症することがあり、腸炎関連大腸癌は炎症性腸疾患患者の死因の一つになっている。日本発の化合物であるMA-35 は、炎症性発癌マウスモデルにおいて大腸の炎症および発癌を抑制することが知られている。本研究においてMA-35は薬物排泄トランスポータに排泄されず、細胞毒性が少ないことが明らかとなった。更なる解析が必要だがMA-35による腸炎関連大腸癌の抑制メカニズムが明らかとなれば、MA-35を炎症性腸疾患に発症する腸炎関連大腸癌の予防薬として、さらに炎症性腸疾患の治療薬として臨床応用できる可能性がある。
|