研究課題/領域番号 |
20K09047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
林 洋毅 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30422124)
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研究分担者 |
畠 達夫 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30806237)
青木 修一 東北大学, 大学病院, 助教 (30844451)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膵癌 / 胆管癌 / 胆嚢癌 / バイオマーカー / テロメア / 胆道癌 / 染色体不安定性 / クロモスリプシス / 免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
膵・胆道癌は依然として予後不良であり、これまで有効な診断マーカーや治療標的についてブレイクスルーが未だ見出せていない。そこで、特定の遺伝子変異ではなく染色体を俯瞰でみた際のゲノム異常としてクロモスリプシス(Chromothripsis)に代表される”染色体不安定性”に着目し、本研究では①染色体不安定性を簡便に検出するためサロゲートマーカーの開発、さらには②診断・治療に関するバイオマーカーとしての有用性を検証するトランスレーショナルリサーチを計画した。染色体不安定を標的とした早期診断マーカーならびに腫瘍免疫に応じた薬剤感受性マーカーとしての応用可能性を検証し、難治癌の克服へ向けた橋渡しを目指す。
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研究成果の概要 |
膵・胆道癌に対して早期診断および層別医療を可能にするバイオマーカーとして染色体不安定性に着目して、多検体解析可能なサロゲートマーカーであるテロメア癒合DNAをデジタルPCRプラットフォームで定性的、定量的に検出するプロトコールをほぼ確立した。サブテロメア領域は反復配列が多く再現性のある結果を得るためのprimer/probeの設計に難渋したが、膵癌でchromothripsisの後発部位である18番染色体に生じるテロメア癒合DNAをデジタルPCRを用いて検出することができた。今後は得られたプロトコールを用いて多検体解析を行い、臨床病理学的特徴との関連性について検討を加える予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近、胆道癌に対して免疫チェックポイント阻害剤であるデュルバルマブが保険適応となり、胆管癌に対しても免疫チェックポイント阻害剤の有効性を予測するバイオマーカーの開発が急務である。本研究によって得られた染色体不安定性の定性的・定量的評価が免疫チェックポイント阻害剤の治療効果予測となれば、胆道癌における化学療法の層別化に大きな福音となりうる。免疫チェックポイント阻害剤は高額でもあり、治療効果を予測した上で症例を選択すれば、医療経済的な側面でも意義のあるものになりうる。
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