研究課題/領域番号 |
20K09052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
河野 寛 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任准教授 (40322127)
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研究分担者 |
細村 直弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (60402070)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臓器マクロファージ / 肝類洞免疫 / 敗血症性臓器障害 / マクロファージ / 細菌性腹膜炎 / サイトカイン / エクソゾーム / 敗血症 / 急性肺障害 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞から分泌される膜小胞体であるexosomeによる臓器間コミュニケーション機構が注目され遠隔臓器に情報を伝達する可能性が示唆されている。実際、腸管由来exosomeは出血性ショックにおいてマクロファージを活性化させ致死的病態である急性肺障害発症因子となる報告がある。一方、申請者のこれまでの検討結果より、細菌性腹膜炎において活性化肝マクロファージが急性肺障害発症に関与する事実を報告した。そこで、穿孔性細菌性において、exosomeが臓器マクロファージを活性化させ急性肺障害発症を誘導する問いを検証し、遠隔臓器障害改善の新規治療開発への応用が本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
敗血症に起因する肺障害発症におけるexosome(Exo)とマクロファージの活性化について検討。穿孔性腹膜炎モデル(CLP)作成後に採取した血液よりexosome(Exo)を分離し正常ラットに静注。投与後の肺の病理組織変化、肺に浸潤する好中球数を検討。正常ラットより肝マクロファージ(Mf)と肺Mfを分離しExo刺激によるMf活性化をTNF産生より検討。TLR4受容体拮抗剤を共培養した系においても検討した。Exoの正常動物への投与は、肺の炎症細胞浸潤と急性肺障害を誘発。MfはExo刺激によりTNF産生が増加し、TLR4受容体拮抗剤により有意に低下。敗血症において血中Exoは急性肺障害を惹起した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血中のエクソゾームが敗血症時の臓器障害の発症に関与する事実が明らかとなり、エクソゾームが敗血症に起因する肺障害発症の基幹的因子である可能性が考えられる。今後、エクソゾームを標的とした敗血症性臓器障害の治療への要用が期待できる。
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