研究課題/領域番号 |
20K09058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
今井 克憲 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (60555746)
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研究分担者 |
山下 洋市 株式会社麻生(株式会社麻生飯塚病院医学研究推進本部), 外科, 部長 (00404070)
岡部 弘尚 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (40573621)
山尾 宣暢 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70836337)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵癌 / 免疫チェックポイント / PD-1 / PD-L1 / 腫瘍免疫 / 腫瘍微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫学的腫瘍微小環境における免疫チェックポイント機構に関しては、癌細胞に発現するPD-L1からPD-1へのシグナルが免疫応答を抑制させる機構については解明が進んでいるが、その逆の、免疫担当細胞のPD-1からのシグナルがPD-L1を介して癌細胞に与える影響については不明である。本研究では、通常の免疫抑制機構とは逆の、PD-1からPD-L1へのシグナルが膵癌細胞に与える影響について解明することを目的とする。膵癌におけるPD-1/PD-L1のより詳細なクロストークを解明することにより、免疫チェックポイント阻害剤の治療成績の向上、バイオマーカーの同定ばかりでなく、新たな創薬へと繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
膵癌細胞株においてリコンビナントPD-1添加による遺伝子やタンパク発現の変化の変化を検討したが、明らかな発現変化を確認することはできなかった。膵癌細胞株においてPD-L1の過剰発現株を作成し実験に用いたが、明らかな変化を観察することができなかった。 一方、Mock株と過剰発現株ではVimentinやCadherinといったEMT関連マーカーや、CD133、CD44といった幹細胞マーカーの発現に変化が認められた。さらに、PD-L1の高発現が抗癌剤耐性にも寄与していることが示唆された。これを踏まえ、現在PD-L1発現とEMT、癌幹細胞、および抗癌剤耐性機序の関連について実験を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は膵癌におけるPD-1/PD-L1の詳細なクロストークを解明することであるが、PD-L1からPD-1へのシグナルではなく、PD-1からPD-L1の逆シグナルを検証し、これが膵癌細胞の増殖や浸潤・転移に与える影響を解明することができれば、難治癌の代表である膵癌治療において、免疫チェックポイント阻害剤の治療成績向上、有用なバイオマーカーの同定、ひいては新たな創薬へと繋がることが期待される。
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