研究課題/領域番号 |
20K09067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
藤岡 正喜 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任講師 (10648463)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腫瘍肝転移 / 接着斑 / 細胞基質接着装置 / 肝転移モデルマウス / 腫瘍転移 / 肝転移 / 細胞接着斑 / 生体イメージング / 大腸癌肝転移 / in vivoイメージング / Focal adhesion / Paxillin |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに大腸がん肝転移患者検体を用いたNGS解析において、Focal adhesion(FA)関連遺伝子群の有意な発現上昇および予後との関連が複数報告されており、FAが転移成立に重要な役割を果たすことが示唆されている。しかし、FAはガラスやプラスチックのような硬い基質でみられる表現型であり、生体のような柔らかい環境下では観察されないという批判がある。したがって、生体内においてFAが存在するのか、また転移巣成立との関連について明らかにする必要がある。本研究では生体イメージング手法を用いて、転移におけるFAの有無およびその接着基質が何か明らかにし、さらに分子的機能について明らかにする。
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研究成果の概要 |
研究は腫瘍の肝転移における細胞基質間接着タンパクの関与に着目し、マウス肝臓への腫瘍転移成立過程における細胞接着斑関連因子の果たす役割を明らかにすることを目的として研究を行った。肝転移モデルにおいて、親株と肝転移巣形成株でPaxillinの有意な発現増加がみられ、さらにin vivo selection法によりさらに肝転移性を高めた株でより高いPaxillinの高発現が確認された。肺転移モデルにおいては、肺転移巣での発現変動はみられなかったものの、CTCにおいてPaxillinの高発現がみられた 。以上の結果から、肝転移および肺転移にはPaxillinの発現が重要な役割を果たすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにがん肝転移患者検体を用いたNGS解析において、Focal adhesion(FA)関連遺伝子群の有意な発現上昇および予後との関連が複数報告されている。したがって、FAが肝転移巣成立に重要な役割を果たすことが示唆されている。 本研究の成果により、血流を介した腫瘍の肝転移巣形成過程において、Paxillinを含むFocal adhesion関連因子の発現が転移巣の形成に重要な役割を果たすことが示唆され、転移を抑制する為の新たな治療標的としての可能性を示すことができた。
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