研究課題/領域番号 |
20K09072
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山本 雄造 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (70281730)
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研究分担者 |
打波 宇 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (40400486)
南條 博 秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (70250892)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝再生 / ALPPS手術 / Reg3 / JAK2/STAT3経路 / 肝切除 / 門脈塞栓 / Muse細胞 / 門脈結紮 / ALPPS / Reg3遺伝子 / STAT3 / sphingosine kinase-1 / 肝再生促進 / Reg遺伝子 / JAK/STAT経路 |
研究開始時の研究の概要 |
昔から肝再生研究が盛んに行われてきたが、門脈塞栓術以外に実臨床に直接役立つような肝再生メカニズムの解明には至っていないのが現実である。しかし、近年、門脈塞栓術よりも急速な肝容量増大を実現する手技としてALPPS法が報告され、門脈塞栓術のメカニズムとは異なる現象が生じていることが判ってきた。本研究ではALPPS法の肝臓でのみ発現することが見つけられたReg 蛋白がいかにしてALPPSによる急速な肝再生の達成に寄与しているのかを解明し、門脈塞栓術の効果を補強したり、より効率的な肝再生を誘導する戦略を探索する。これにより肝切除術後の肝不全を防止し、今後の肝臓病学の発展に貢献できるものと期待している。
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研究成果の概要 |
ALPPS手術というのは手術前に術後の残肝となる部分を前もって急速に再生・育成しておくための技術です。この技術は肝臓手術で患者さんを肝不全から守りつつ、根治性のある手術を実現するために使用されます。本研究では分子生物学的なメカニズムを解明する事を目標とし、Reg3遺伝子の発現がその中心的な役割を果たしていることを世界で初めて解明しました。メカニズムが解明されたことで、今後、ALPPS手術の欠点を補いながら、より安全な肝切除ができるようになる事が期待されます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝切除は術後肝不全を発症させない事が最低要件です。従来、門脈塞栓術で術前に予定残肝を再生肥大させるという対策を講じてきましたが全ての患者さんで有効とは限らないことが問題でした。2012年にドイツでALPPS手術という技術が開発され、わずか1週間で残肝体積を1.5倍程に再生・肥大させられるようになりましたが、この方法は外科医の経験のみによって開発されたため、その急速再生メカニズムは不明なままで、2度の手術を必要とします。本研究成果はこの急速肝再生を惹起する未知のメカニズムの一端を解明した事に学術的意義があり、将来この再生惹起経路をトリガーする手法を開発すれば患者さんの負担を減らすことができます。
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