研究課題/領域番号 |
20K09082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
衛藤 剛 大分大学, 医学部, 准教授 (00404369)
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研究分担者 |
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
山田 健太郎 大分大学, 医学部, 准教授 (70458280)
小川 雄大 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (40733621)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | レオウイルス / 遺伝子組換え / 抗腫瘍効果 / 光線力学療法 / 近赤外蛍光 / 蛍光ナビゲーション手術 / 腹膜播種 / 遺伝子組み換えレオウイルス / 術中蛍光イメージング / ナビゲーション手術 / 蛍光蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌治療後、困難にしている原因として腹膜転移、リンパ節転移がある。腫瘍溶解性レオウイルスは非病原性であるが、ras経路が活性化している癌細胞で選択的に増殖し、細胞溶解を引き起こす。80%以上の症例にK-ras遺伝子の変異が存在する膵癌に加え、胃癌や乳癌に対してもレオウイルスが有効であることを我々は報告している。最近、遺伝子組換えレオウイルスの作成が可能となり、本研究で消化器癌の根治的治療法の確立に向け、術中イメージング・光線力学療法に適した蛍光蛋白質を発現する遺伝子組換えレオウイルスを作成し、術中微小癌診断と殺癌細胞効果を同時に行うという診断治療一体型ナビゲーション手術の開発を行う。
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研究成果の概要 |
腫瘍溶解性レオウイルスは非病原性だが、癌細胞で選択的に増殖し、膵癌や胃癌に対して有効であることを報告している。 本研究では近赤外蛍光蛋白質(iRFP720、BDFP)や、光毒性を有する赤色蛍光蛋白質(KillerRed)に注目し、術中微小癌診断と殺癌細胞効果を目指した。iRFP720組換えレオウイルスを作成し、癌細胞への感染と蛍光発現を示し、論文化した。次にBDFP組換えレオウイルスを作成し、増殖性・蛍光発現が改善した。現在、腹膜播種への感染と蛍光発現を検証している。またKillerRed組換えレオウイルスを作成し、光線力学療法による殺腫瘍効果の上乗せ効果について論文化を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化器癌では根治切除が唯一完治できる治療であるが、腹膜転移とリンパ節転移は予後不良因子である。外科的切除において、微小癌遺残が再発・転移に繋がるが、それを蛍光プローブ等により可視化して発見・除去する技術が注目を浴びている。 本研究ではイメージングに適した近赤外蛍光蛋白質(iRFP720及びBDFP)や、光毒性を有する赤色蛍光蛋白質(KillerRed)を発現する組換えレオウイルスを作成・検証した。これらの組換えレオウイルスは術中微小癌診断と殺癌細胞効果を同時に行うという診断治療一体型ナビゲーション手術を可能にし、消化器癌の術後生存率向上に寄与すると考えた。
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