研究課題/領域番号 |
20K09127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
内田 治仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00550857)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腹部大動脈瘤 / N型カルシウムチャンネル |
研究開始時の研究の概要 |
N型カルシウムチャンネルが血圧および血管壁での酸化ストレス・炎症の制御を介して腹部大動脈瘤の発症・進展に関与しているのではないかという仮説をたてた。そこでN型カルシウムチャンネル欠損マウスやN型カルシウムチャンネル阻害薬を用い、作出した腹部大動脈瘤モデルを、形態学的、組織学的あるいは分子生物学的な手法を用いて検討するとともに、そのメカニズムの探索を細胞実験によって行う。これらにより、腹部大動脈瘤の発症・進展におけるN型カルシウムチャンネルの意義について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、腹部大動脈瘤の発症・進展におけるN型カルシウムチャンネル(N型CC)の意義について着目し、その重要性と分子機構を解明することを目的とした。そこで、遺伝子変異マウスであるN型CCノックアウトマウス(α1Bノックアウトマウス)を用いた実験およびN型CC拮抗薬を用いた実験をそれぞれ行ったところいずれのモデルでも腹部部大動脈瘤の有意な発症・進展抑制が認められた。細胞実験でN型CC選択的阻害が強い酸化ストレス・炎症抑制効果を示した。以上のことからN型CCは腹部大動脈瘤の発症・進展に深く関与することが基礎的な検討で示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腹部大動脈瘤はひとたび破裂すると致死的な非常に重篤な疾患である。現在治療は外科的なものに限られている。今回の我々の基礎的な検討によりN型カルシウムチャンネルが腹部大動脈瘤の発症・進展にかかわることが明らかとなった。この結果から、N型カルシウムチャンネルを有効に阻害する新規治療の開発につながる成果と考えられ、これらの新規治療の開発がもたらず人命救助の観点からその社会的意義は大きいと考えられる。
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