研究課題/領域番号 |
20K09135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
仁科 大 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (70307932)
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研究分担者 |
藤井 正大 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60297926)
坂本 俊一郎 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50398872)
軸薗 智雄 日本医科大学, 医学部, 准教授 (10465312)
川瀬 康裕 日本医科大学, 医学部, 講師 (10339385)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心房細動 / 左心耳 / マイクロRNA / microRNA / AF |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,マイクロRNAを用いて心房細動(AF)の発症機序の解明や治療戦略の確立にアプローチすることである.心房筋,特に左房筋の電気的・構造的不均一性はAFの発生機序に関与する.このため,本研究ではホルマリン固定パラフィンブロックからRNAを抽出し定量的PCR法に基づくアレイシステムを用いてマイクロRNAの定量的発現プロファイル解析を行う.(課題1)では術中採取した左心耳(左側左房壁)と右側左房切開部の異なる2か所の左房筋に発現するマイクロRNAを比較検討する.(課題2)では術中除細動の成否で2群に分け,左心耳検体のマイクロRNAの発現を比較検討する.
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研究成果の概要 |
心房細動患者の左心耳と右側左房壁の病理標本から抽出したRNAのマイクロアレイ解析を実施した。30倍以上発現差が生じていたのは、IL6・sarcolipin・actin・myosinであった。また術中Cardioversionの成否と左心耳に発現するマイクロRNAの関連を分析した。cardioversion不成功群、洞調律復帰しMaze手術後も洞調律維持群とMaze手術を施行したが心房細動再発群に分けた。RT-PCRの結果不成功群では、miR-208とmiR-1202 がdown-regulatedし、再発群ではmiR-142-3p、miR-223はup-regulatedされていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心原性脳梗塞を引き起こす心房細動(AF)は、高齢者になると発症率が飛躍的に上昇することが報告されており、AFの治療戦略は重要である。AFの治療として左心耳マネージメントが行われるが、本研究では同一患者の左心房組織のうち左心耳と右側左房壁に発現しているRNAを解析した結果、sarcolipinやactinそしてmyosinに差がみられた。Sarcolipinは心房リモデリングに関連することが指摘されている。また、術中容易に実施できるcardioversionの成否と左心耳に発現しているマイクロRNAの違いが示唆され、今後洞調律復帰を目指すMaze手術の適応の確立が期待される。
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