研究課題/領域番号 |
20K09221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
稲冨 千亜紀 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (20508444)
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研究分担者 |
李 桃生 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50379997)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 循環・高血圧 / 虚血再灌流傷害 / 高濃度酸素 / 幹細胞 / 循環器 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓の虚血再灌流傷害を軽減する方策として、虚血プレコンディショニング効果が知られており、その機序としては、末梢血中の骨髄由来幹細胞の動員と虚血再灌流組織への集積の増大が寄与していることが明らかとなった。一方で周術期や蘇生後では長時間の高濃度酸素投与を行う状況が生じるが、長時間の高濃度酸素投与が心臓の虚血再灌流傷害に与える影響はまだ明らかにはされていない。本研究は、長時間(~6時間まで)の高濃度酸素曝露によるマウス血液中の臓器保護因子や骨髄由来幹細胞の経時的な動態変化を詳しく調べることで、心臓の虚血再灌流傷害に与える影響とその分子・ 細胞機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
幹細胞/前駆細胞および心臓の虚血再灌流(I/R)傷害に対する高濃度酸素曝露の潜在的な影響を評価するために、我々は健康なマウスを100%酸素に20分間または60分間曝露した。長時間の酸素曝露は、幹細胞/前駆細胞の動員および機能障害を誘発し、おそらく炎症反応を促進して健康なマウスの心臓I/R障害を悪化させる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周術期管理において、しばしば患者に行われている高濃度酸素吸入は低酸素血症の予防に有効である一方、長時間の高濃度酸素投与が生体に悪影響を及ぼす可能性を完全に否定できない。特に臓器I/R傷害への悪影響は、患者の生命予後に繋がることが危惧される。本研究は、マウスでの長時間の高濃度酸素投与が、血液中の骨髄由来幹細胞の経時的な動態変化と心臓のI/R傷害に与える影響に関してその機序を明らかしており、その結果は、麻酔科・外科に加え救急領域などを含めた全身管理に役立つ可能性が考えられる。
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