研究課題/領域番号 |
20K09253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
池本 進一郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (30529269)
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研究分担者 |
川股 知之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80336388)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 疼痛 / がん / 末梢神経 / がん性痛 / Tmem45b |
研究開始時の研究の概要 |
我が国でのがんサバイバー”が増加により、がん治療だけでなく、がん患者のQOL向上を重視し、がんに伴う身体症状・精神症状に対応する緩和医療のさらなる充実が求められている。中でも、痛みはがん患者のQOLに大きく影響するため最優先で緩和されるべき症状である。特に、体動時痛はコントロールが難しく、患者のQOLを著しく低下させる。しかしながら、体動時痛の機序は未だ解明されておらず、機序に基づいた有効な治療法は確立されていない。本研究では、がん痛モデルを用いてがん性痛、特に体動時痛の末梢メカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
がんにおける体動時痛の末梢機序およびがん増殖におけるTmem45bの関与を検討した。その結果、Tmem45b KOマウスの腫瘍増殖経時変化はWTマウスと変わらなかった。脊髄後角細胞の細胞外電位測定を行なったが、KOマウスとWTマウスで反応に差はなかった。行動解析では、KOマウスで機械性痛覚過敏は減弱したが、自発痛関連行動はWTマウスと差はなかった。以上により、Tmem45bはがんによる機械性痛覚過敏に関与するが自発痛には関与せず、また、がんの増殖には関与しないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らが見出した新規痛み関連分子Tmem45bは、がんによる自発痛やがんの増殖には関与しないが、機械性痛覚過敏に関与する。機械性痛覚過敏は日常生活動作を妨げADLを低下させるため、Tmem45bを標的とした鎮痛治療法が開発されるなら、がん患者のADLおよびQOLを改善させる可能性がある。
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