研究課題/領域番号 |
20K09316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 湘南医療大学 (2021-2023) 星薬科大学 (2020) |
研究代表者 |
平林 敬浩 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 研究員 (40297015)
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研究分担者 |
竹ノ谷 文子 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (30234412)
RAKWAL RANDEEP 筑波大学, 体育系, 教授 (70590850)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | PACAP / PAC1受容体 / 神経細胞死 / 虚血 / 神経前駆細胞 / 遺伝子ノックアウトマウス / 神経細胞死防御 / PAC1-R |
研究開始時の研究の概要 |
下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド (PACAP)は主に神経組織で発現しており、生体内で多様な機能を担っている。近年、脳虚血モデル動物を用いた研究結果から、PACAPはその受容体分子を介した遅発性神経細胞死抑制作用を持ち、傷害を受けた神経の機能を回復することが明らかになっているが、その詳細な分子制御機構は明らかになっていない。本研究ではPACAPの神経細胞死抑制作用における分子調節機構の解明を目的とし、受容体遺伝子ノックアウトマウス、特異的阻害剤等を用いた研究を行い、将来的に虚血性神経細胞死を防御することが可能な新規予防治療薬の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
神経ペプチドPACAP (Pituitary Adenylate Cyclase-Activating Polypeptide)は虚血に伴う神経細胞死に対して保護作用を有していることが報告されている。本研究ではPACAPの神経保護作用の詳細な分子機構を明らかにすることを目的としてPACAP受容体遺伝子ノックアウト (KO)マウス作製し、これらを用いた解析を行った。その結果、同作用がPAC1受容体およびその下流分子が関与していることが明らかになった。また、作製したKOマウスの表現型を解析したところ、同遺伝子の欠損は胎生致死、あるいは出生直後の死亡を引き起こす可能性が高いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、当初の計画とは異なり十分な動物実験が行うことが出来なかったが、PACAPが脳虚血に伴う神経細胞死に対する治療薬として将来的に有望である可能性を示すことが出来た。 今後、さらなる解析をすることにより脳虚血に対するPACAPによる神経細胞死抑制作用の詳細な分子機構が解明され、神経細胞死抑制作用さらには神経再生・新生における新たな標的分子の発見につながる。その結果、PACAPの虚血に対する救急医療領域での臨床応用への道が開かれるとともに、新たな標的分子を用いた新規医薬品の開発が期待できる。
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