研究課題/領域番号 |
20K09323
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
平松 久弥 浜松医科大学, 医学部, 協定訪問共同研究員 (70447803)
|
研究分担者 |
神尾 佳宣 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10829716)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 植物性エストロゲン / 腸内細菌 / Equol / エストロゲン受容体β / 炎症性サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
脳動脈瘤の形成にエストロゲン(女性ホルモン)が大きく関わっていることが知られている。エストロゲンはエストロゲン受容体βに作用して炎症を抑え脳血管に対して保護的に作用することが考えらている。さらに大豆イソフラボンは腸内細菌でエストロゲン類似物質に代謝されることが報告されている。以上より大豆が腸内細菌によりエストロゲンに代謝され脳動脈瘤の形成を抑制するかを3年間で検証を行う。
|
研究成果の概要 |
脳動脈瘤破裂は主に閉経前後の女性に多く、女性ホルモンの保護効果が期待されている。ただしエストロゲンの補充は卵巣癌や乳癌を悪化させたり、血管内に血栓を形成するなどの副作用が伴う。そこで我々は、直接エストロゲンを補充するのではなく、食事として摂取した物質がエストロゲンと類似することに着目した。植物性エストロゲンの代表的な大豆の主成分であるイソフラボンは腸内で女性ホルモンと似た物質へ変化することで、脳動脈瘤の形成を抑制することを示した。また腸内細菌を意図的に乱すことで保護効果が消失したことも示した。以上よりイソフラボンが脳動脈瘤の形成を抑制する上で有効であると考える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌を介して生成された女性ホルモン類似物質は脳動脈瘤形成を抑制した結果から、疫学的に閉経前後の女性に多く発症する脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血に関して、女性ホルモンが重要な役割を担っていることが本研究を通して示すことができた。脳動脈瘤形成・破裂の高リスクである閉経前後女性への食事療法および栄養学における予防医学観点から重要であり、新しい治療につながることが期待される。
|