研究課題/領域番号 |
20K09388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
島村 宗尚 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (60422317)
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研究分担者 |
中神 啓徳 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (20325369)
林 宏樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座講師 (20813364)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 炎症 / 神経細胞死 / 血液脳関門 / LGR4 / LGR / RANKLペプチド / 部分再開通 / 脳血管障害 / 血栓回収療法 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞急性期における血栓回収療法では、部分再開通であるTICI-1, 2aでは予後は改善せず、また、TICI-2bでもTICI-3に比較すると90日後のmRS≦2以下の患者割合が20%低下することが近年のメタ解析にて報告されている。これらの背景から、部分再開通における治療薬の開発が必要であるが、部分再開通に伴う低灌流状態での脳梗塞進展の病態機序について検討した報告は無く、新規治療法の開発も困難である。本研究では、マウスにおける部分再開通モデルを確立し、分子生物学的解析から病態機序の解明に挑むとともに、新規の治療候補分子としてLGR4シグナルをターゲットにした治療法の可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
マウスにおける部分再開通モデルを新規に作成した。部分再開通では、最終的な梗塞サイズは永久閉塞と同じであるが、3-24時間後の間に生じる神経細胞の変性が遅延し、3時間後でのアポトーシスを多く誘導することが示唆された。また、FITC標識デキストランは梗塞部位に到達可能であることから、梗塞部位への薬剤デリバリーが部分再開通では可能であると考えられた。LGR4は正常部位に比較し1、3日目の梗塞部位では発現は低下しているものの発現は維持されていた。正常部位では神経細胞に、また、梗塞部位においては傷害神経細胞およびミクログリア・マクロファージに発現していたが、MHP1での治療効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞において、血栓回収療法が不完全な状態(部分再開通)では予後が改善せず、新たな治療法の開発が必要とされているが、その病態は明らかではなかった。新たに作成した部分再開通モデルマウスを用いた検討では、永久閉塞と比較すると部分再開通では神経細胞死が遅延し、アポトーシス細胞が増加すること、また、血液脳関門の破綻が軽度であり、静脈内に投与された薬剤の梗塞部位への到達が可能であることが示唆された。これらの結果から、部分再開通が脳梗塞において治療対象となること、また、薬剤開発のために必要な基礎的な病態が明らかとなった。
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