研究課題/領域番号 |
20K09392
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 大分大学 (2022) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
秦 暢宏 大分大学, 医学部, 准教授 (10596034)
|
研究分担者 |
溝口 昌弘 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (50380621)
空閑 太亮 九州大学, 大学病院, 助教 (40759932)
波多江 龍亮 九州大学, 大学病院, 助教 (20570774)
三月田 祐平 九州大学, 大学病院, 助教 (00848640)
樋渡 昭雄 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30444855)
栂尾 理 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10452749)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | liquid biopsy / molecular diagnosis / IDH / TERT / H3 / MLPA / WHO2021 / digital PCR / glioma / CSF / cfDNA / H3F3A / リキッドバイオプシー / 神経膠腫 / 分子診断 |
研究開始時の研究の概要 |
神経膠腫は、他の癌腫のような腫瘍マーカーが存在しないため、早期診断や病勢の把握が困難である。最近の遺伝子解析法の進歩:digital PCRシステムの開発により、髄液中のごく微量に存在する腫瘍由来の核酸を用いた分子診断:liquid biopsyが可能となった。この方法を応用して、髄液検査により分子マーカーを検出し、定量化する方法を確立し、MRI,PETなどの画像検査データと統合することで、腫瘍の経時的動態(治療反応性や再発・増勢)を正確にモニターするシステムを構築することが本研究の目的である。
|
研究成果の概要 |
脳脊髄液には神経膠腫由来のct-DNAが存在することが知られていたが、従来はそのような微量な核酸では、正確な解析を行うことは困難であった。我々はdigital PCRシステムを用いた解析法を開発して、グリオーマで重要とされるドライバー変異:IDH,TERT,H3に対して、各々の変異を高感度で検出することに成功した(J Neurooncol. 2021;152(1):47-54.)。 さらにWHO2021に対応した最新の分子診断項目に対応するために、MLPA法を用いたliquid biopsyを開発した(Neurooncol Adv. 2023;5:1-11. vdac178)。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実際の臨床で採取した髄液を用いて、術前診断に繋げる試みを導入しており、一部の患者では臨床に役立つ知見を得られるようになってきている。具体的には髄液中の微量核酸の遺伝子解析の結果により、diffuse midline gliomaの診断が得られて、手術を回避して放射線化学療法を行った症例を経験した。
|