研究課題/領域番号 |
20K09414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
河野 正典 大分大学, 医学部, 助教 (30571773)
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研究分担者 |
田仲 和宏 大分大学, 医学部, 教授 (10274458)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Ewing肉腫 / 治療抵抗性 / 遺伝子修復因子 / microRNA / ユーイング肉腫 / マイクロRNA |
研究開始時の研究の概要 |
Ewing肉腫は高悪性度の腫瘍であり、放射線治療および化学療法に対し抵抗性の場合の予後は極めて不良である。本研究は、Ewing肉腫の特異的融合遺伝子産物であるEWS-Fli1蛋白が、放射線・化学療法に対する抵抗性獲得にいかに関与しているか、その機序の解明を目的とする。EWS-Fli1に特異的なsiRNAによるknock down後、有意な発現変化を示すmicroRNA (miRNA)とその標的mRNAを網羅的に解析することで、double strand break (DSB) 修復因子の遺伝子発現変化を検索し、それら修復因子の発現に関与するmiRNAを同定、その制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
EWS-Fli1に特異的なsiRNAによるknock down(KD)後、有意な発現変化を示すmicroRNA (miRNA)とその標的mRNAを網羅的に解析することで、double strand break (DSB) 修復因子の遺伝子発現変化を検索し、それら修復因子の発現に関与するmiRNAを同定、その制御機構の解明を目的として研究を行ってきた。Ewing肉腫細胞は、miRNAの脱制御を介してDSB修復因子の遺伝子発現を亢進させることで、放射線・化学療法に対する抵抗性を獲得している可能性が高いため、治療抵抗性の原因となっている候補を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はDNA修復系因子を標的とする複数のmiRNAを同定した。これらのmiRNAは、siRNAによるEWS-Fli1のKDで発現が上昇することから、融合遺伝子によって抑制される一種のtumor suppressive miRNAである可能性が高い。これらのmiRNA作用機構を明らかにし、その発現異常を補正することで、治療抵抗性を生み出すDSB修復因子を減弱させ、治療への感受性を回復できる可能性がある。Ewing肉腫における治療抵抗性のメカニズム解明に加え、新規治療の標的の同定という側面からも本研究の意義は大きいと考えられる。
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