研究課題/領域番号 |
20K09466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
谷口 亘 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20453194)
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研究分担者 |
山中 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30597084)
西尾 尚子 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (40648359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ドーパミン / 運動療法 / 鎮痛 / 脊髄後角 / パッチクランプ法 / in vivo パッチクランプ法 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性疼痛患者に対する運動療法による鎮痛の分子メカニズムは今なお不明な点が多い。我々はこのメカニズムには視床下部A11から脊髄後角細胞に投射しているドーパミン作動神経系による第3の下行性疼痛抑制系が強く寄与しているという仮説のもと、神経障害性疼痛モデルラットの脊髄後角細胞に対して、パッチクランプ法を用いた電気生理学的手法によりこの仮説を証明することを目的とする。仮説が証明されれば、EIHの作用機序には脳内のみならず、脊髄レベルでの新たなエビデンスが追加されると考える。
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研究成果の概要 |
難治性慢性疼痛患者に対する運動療法が鎮痛効果(Excise-induced hypoalgesia: EIH)を有することは広く知られているものの、その鎮痛メカニズムは今なお不明な点が多い。EIHのメカニズムにドーパミン作動神経系下行性疼痛抑制系が強く寄与している可能性がある。本研究では神経障害性疼痛モデルに自動運動を行わせたラットの脊髄後角細胞に対して、電気生理学的手法であるパッチクランプ法を用いて、解析を行った。その結果、末梢神経中枢端のD1-1like受容体、D2-like受容体をともに賦活化することでシナプス前性に痛覚情報を抑制している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、EIHの作用機序には視床下部A11から脊髄後角細胞に投射しているドーパミン作動神経系による第3の下行性疼痛抑制系が強く寄与している可能性が示唆された。このことはこれまで研究されてきた脳内レベルでのエビデンスのみならず、脊髄レベルでも新たなエビデンスが追加されたと考える。これにより基礎レベルではエビデンスに乏しかったEIHの理論的裏付けが追加され、神経障害性疼痛など難治性慢性疼痛患者に対する治療法の一つとしてより確立されたものとなった。
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