研究課題/領域番号 |
20K09476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
羽二生 久夫 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (30252050)
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研究分担者 |
植村 健 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (00372368)
塚原 完 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (00529943)
松田 佳和 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (20377633)
高橋 淳 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (60345741)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リゾリン脂質 / 脊髄損傷 / ニューロン / グリア細胞 / 脂肪酸 / 神経再生 / アミロイドタンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は現在、「神経機能再生促進剤」として特許申請しているプロテアーゼ処理したブタ肝臓分解物(PLDP)による脊椎損傷部の機能回復効果のメカニズム解明のための研究を進めており、PLDP中のリン脂質成分、その中でも特徴的であるリゾリン脂質の神経細胞やグリア細胞でリゾリン脂質毎に多様な反応が観察されている。 本申請では脊髄損傷モデルラットにPLDPを模したリン脂質の投与とその単独成分による効果とその時の代謝を明らかにするとともに、リゾリン脂質の神経関連細胞での作用機序を明らかにする事により、リゾリン脂質を活性本体とした脊髄損傷治癒促進薬の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究はリゾリン脂質(LPLs)にインパクター法による脊髄損傷(SCI)モデルマウスの運動機能麻痺の治癒促進効果があるかを明らかにする事である。中程度から重度と言われるインパクター法によるSCIモデルマウスでもブタ肝臓分解物での経口投与で損傷治癒促進効果が確認できた。そこでin vitro実験で炎症抑制効果や神経伸長促進効果が見られたLPLsの一種であるリゾフォスファチジルエタノールアミンの投与を行ったところ、損傷処理後の損傷部への連日の直接投与でのみ有意に治癒促進効果が示された。損傷部の組織標本では投与群でGFAP陽性領域とアポトーシス細胞の減少が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究成果は生物由来であるブタ肝臓分解物やその中に含まれるリゾリン脂質の一部に神経修復作用がある事を示している。この成果は外部からの投与のみならず、体内での代謝による運動機能の改善を目指せる可能性をも示している。この研究を発展させることによってリゾリン脂質による神経の保護から修復までの予防薬や治療薬の開発に展開させていきたい。
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