研究課題/領域番号 |
20K09487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小沼 賢治 北里大学, 医学部, 講師 (80348557)
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研究分担者 |
内田 健太郎 北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
助川 浩士 北里大学, 医学部, 准教授 (60458809)
松本 俊英 北里大学, 医学部, 講師 (10623184)
佐藤 雅 北里大学, 医学部, 講師 (40611843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 手根管症候群 / 滑膜下結合組織 / 線維化 / コラーゲン / 透析 / マトリックス産生 / 5型コラーゲン / ミクログロブリン |
研究開始時の研究の概要 |
手根管症候群(CTS)患者から採取した滑膜下結合組織(SSCT)を用いて①COL1A1、COL3A1発現とCTS病態との関連性、②透析患者と非透析患者のSSCTにおける肥満細胞マーカー、マクロファージマーカー発現とコラーゲン産生との関連性、③マクロファージ、肥満細胞と線維芽細胞の相互作用を介した線維化メカニズムの可能性を検討する
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研究成果の概要 |
手根管症候群(CTS)は正中神経の圧迫により発症し、透析患者ではリスクが高く再発率も高いが、その原因は不明である。本研究では、透析患者の滑膜下結合組織(SSCT)における線維化メカニズムの検討を行った。透析患者(HD群)と非透析患者(非HD群)の比較では、HD群でCOL1A1、COL3A1、COL5A1の発現が有意に高いことが判明した。また、β2-ミクログロブリン(B2-MG)による刺激でこれらの遺伝子の発現が増加し、p38 MAPK阻害剤がその効果を抑制することが示された。この結果、B2-MGとコラーゲン遺伝子の発現上昇がCTSの病態に寄与し、治療標的として有望であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、透析患者における手根管症候群(CTS)の病態解明に新たな知見を提供した。特に、滑膜下結合組織(SSCT)におけるCOL1A1、COL3A1、COL5A1の発現が透析患者で有意に上昇することを示し、これがCTSの病理に寄与する可能性を示唆した。さらに、B2-ミクログロブリン(B2-MG)がこれらのコラーゲン発現を促進することを明らかにした。これにより、B2-MGおよびCOL3A1、COL5A1がCTSの治療標的として有望であることが示された。これらの知見は、CTSの予防・治療戦略の構築に貢献し、透析患者の生活の質向上に向けた新たな治療法開に寄与することが期待される。
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