研究課題/領域番号 |
20K09524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
河内 明宏 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90240952)
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研究分担者 |
片岡 洋祐 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (40291033)
影山 進 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50378452)
沖中 勇輝 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90780718)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サルコペニア / 疲労 / 悪液質 / バイオマーカー / 癌関連疲労 / カヘキシア / メタボローム |
研究開始時の研究の概要 |
近年、高齢の癌患者が急速に増加しているが、老化に伴う身体機能の低下により治療の可否や治療方法の決定に苦慮することが多い。抗癌治療を行う上で、治療に耐えうることができるかの判断が必要であるにも関わらず、高齢癌患者の全身状態の評価としては形態学評価やフレイルなどの質問表による評価などが検討されている程度で、客観的なバイオマーカーは確立していない。本研究ではサルコペニアと癌患者の多数に認める癌関連疲労(CRF)の関連に着目し、CRF関連分子を客観的指標とし、先の形態学的な評価・自覚的な評価や臨床データと比較検討を行うことで高齢癌患者を適切に評価し治療方針を決定する指針を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
進行泌尿器癌患者を対象に疲労問診票による評価を行ったところ、癌性のサルコペニアの状態である癌悪液質の患者において、強い疲労感を感じていることがわかった。また疲労感を有する非悪液質患者と比べてもより強い疲労感を感じていた。また悪液質の患者においては特定の代謝物濃度の上昇が認められた。この変化は、疲労感を有する非悪液質患者と比べても異なる変化を来しており、悪液質に伴う疲労感に特有の変化の可能性があり、今後客観的に評価を行う上での指標の一つとなるものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、癌性のサルコペニアに至っている癌悪液質の患者において疲労感は非常に強いことが明らかとなった。またこうした患者において、網羅的代謝物測定により特有の代謝経路内の代謝物濃度に違いがあることが明らかとなった。このことは客観的に進行癌患者を評価する指標の一つとなるものと考えられた。今後こうした変化を来す分子メカニズムを明らかとすることで、通常の抗がん治療と異なった。他のアプローチによるがん患者への治療が可能となる可能性があるものと考えられた。
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