研究課題/領域番号 |
20K09542
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
有吉 勇一 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 学外協力研究者 (10643520)
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研究分担者 |
佐原 寿史 鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 准教授 (90452333)
関島 光裕 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 協力研究者 (20568589)
岩永 健裕 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 技術職員 (40518916)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 移植・再生医療 / 虚血再灌流障害 / 腎移植 / ミニブタ / 一酸化炭素 / 硫化水素 / 心停止ドナー / 前臨床実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、臨床医療に即した心停止ドナーからの臓器移植を想定した前臨床ミニブタ腎移植実験モデルを用いて、ガス状シグナル物質であるCOやH2Sを複合的に投与することによって、ドナー臓器保存時に直接投与するという高い安全性のもとで、IRI抑制に代表される急性障害のみならず、臓器生着期間の延長効果の評価を行うとともに、詳細な作用機序の解明を目指すものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、臨床医療に即した心停止ドナーからの臓器移植を想定した前臨床ミニブタ腎移植実験モデルを用いて、ドナー臓器保存時にガス状シグナル物質である一酸化炭素(Carbon monoxide: CO)や硫化水素(Hydrogen sulfide: H2S)を複合的に直接投与する高い安全性のもとで、虚血再灌流障害(Ischemia-reperfusion injury: IRI)抑制に代表される急性障害のみならず、臓器生着期間の延長効果の評価と作用機序の解明をはかるものである。COやH2Sは相互に有効性を補完しうる一方で、投与部位や環境によって、複雑なクロストークから作用を減ずる可能性もあるため、大動物を用いた前臨床移植実験として、どのような投与が効果的であるのかを明らかにする実験を実施している。 令和4年度は、動物実験施設の改修に伴い動物を用いた実験、あるいは実験施設の特性から一酸化炭素ガスを用いた実験実施に制限があったため、動物を用いた移植実験は実施せず、主に一酸化炭素ガスの特性を評価し、これまでに我々の実験室で実施した一酸化炭素を用いた研究結果を国際学術論文へ投稿する準備をすすめた。あわせて国際的に実施されてきた一酸化炭素等の医療ガスを用いた実験の現状を十分理解し、結果と課題まとめることによって、現在実施している研究の位置付けを明かにすることを主とする研究を行った。これらによって、一酸化炭素等の医療ガスをどのようなタイミングで、またどのような方法で投与するのか、各々のガスの特徴はどのようなものであるのかという点について、基礎的な背景がさらに明確になっており、今後の研究進捗に非常に有意義な成果を得るに至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は一酸化炭素や硫化水素投与下の動物実験を実施することが困難な状況にあったため、本実験のCOとH2Sを同時投与することによってIRI抑制や移植腎生着延長効果が得られるか、またどのような方法が最適であるかという点に関しての評価を十分に行うことができなかったため、やや遅れていると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの自験例の詳細な検討や文献的考察により、COやH2Sの作用機序についての知見が十分に得られていること、また動物実験施設で、COやH2S投与下の移植実験を再開する体制は完全に整っていることから、令和4年度に実施しえなかった動物実験を推進することが可能であると判断している。
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